高齢化時代の「売上アップ」DX活用セミナー(倉敷商工会議所)の開催レポート
ジャイロ総合コンサルティングの渋谷です。
2024年7月30日は倉敷商工会議所にてDX活用セミナーの講師として登壇させていただきました。
第1部はZoomにて大木ヒロシ講師、第2部は会場で渋谷雄大が担当したWハイブリッド型セミナー
今回は倉敷商工会議所でWハイブリッド型セミナーを実施いたしました。
ダブルというのは、講師もハイブリッド(大木講師はZoom、渋谷は会場)、受講者も会場とZoom参加どこちらもOKというスタイルです。
多くの商工会議所で会場のみ開催が増えていますが、ここ最近またコロナや猛暑、天災、交通の乱れなど外出リスクが高まっています。大切なことは、受講者が参加方式を選べるようにすること。そして講師は移動リスクを回避できるようにいざというときにどこでもオンラインセミナーができるよう準備をしておくことではないでしょうか(私は電車が止まるリスクなどを考慮し、鞄の中に外出先でもオンラインセミナーに切り替えられる機材を常備しています)。
受講者にとっては、参加方式の自由度が高いこと。講師にとっては、いざというときに柔軟に対応が変えられること。この2つを揃えていく意味でも今回のダブルハイブリッド型セミナーは今後必要な方式だと言えます。
さて講座のレポートに入ります。
第1部は大木ヒロシ講師によるDX化の必要について
今回は第1部は東京からZoomにてジャイロ総合コンサルティングの大木ヒロシ講師によるDX導入の必要性について講義を実施いたしました。


DX化というと若者や都会のものだと思われていますが、実は経営者の高齢化が進んでいる中で、ほんとうにすべきなのは高齢者と地域と言えます。デジタル技術は、もともと人の補助ツールです。歳を重ねていくうちに衰えていくものをデジタルで補完できるわけです。AIなどは、記憶や発想スピードの補完となるわけです。

今回の事前アンケートのなかで「どこからDX化をはじめればよいか分からない」という意見が8割を占めました。DX化を考える際にバリューチェーンを活かしてどの部分をDX化すべきか?と考えると自社で取り組むべきバリューが見えてきます。豊富な事例とともに解説をいたしました。

そしてDXをビジネス活用する際には1/10,000マーケティングは欠かせないテーマとなります。DXと1/10,000マーケティングの関係性について事例をもとに解説しました。

第2部は渋谷雄大講師によるDX活用の実務編
そして第2部は会場にて渋谷雄大講師によるDXの活用方法となります。

DX化をすべきところはお金を産まない仕事、DX化すべきではないところはお金を生む仕事
受講者の事前アンケートDX化についての悩みとして「何から手を付けたら良いか分からない」が大半を占めていました。ということで、第2部では何をDX化し、何をDX化してはいけないのか?その切り分けについてお話させていただきました。
「お金を産まない仕事」「誰にでもできる仕事(業務)」は率先してDX化する。
「お金を生む仕事」「他では代替できない仕事(業務)」、はDX化せず付加価値を高める。が結論です。
仕事というよりは、業務で捉える必要があります。わかりにくいので「営業」で考えてみたいと思います。
営業という「仕事」そのものをDX化しようとしてもいまいち何をすればよいかわかりません。
営業プロセスで言えば例えば、
- 問合せ
- 訪問ヒアリング
- 訪問後のお礼メール
- 社内での提案検討(上司との打ち合わせ)
- 提案書作成のための情報収集
- 提案書の作成
- 提案書の修正
- 提案書の社内決済
- 見積書作成における情報整理
- 見積書の作成
- 見積書の修正
- アポイント取得
- 訪問スケジュールの調整
- 顧客へのリマインドメール
- 訪問&商談
- 訪問後のお礼メール&御礼状。。。。。。
のように多くの業務があります。大切なことは、このなかでお金を生む業務(成約率に大きく影響する)とそうではない業務はなにか?です。
お金を生む業務は顧客訪問だとすれば、顧客訪問に圧倒的な時間を割く。その時間を捻出するための、それ以外の業務をDX化する。営業では移動時間や提案書作成の時間、報告書を書く時間などがお金を産まない仕事と言えます。一方、お金を生む仕事は「顧客との商談時間」となります。
お金を生む仕事の時間を生み出すために、無駄な仕事をDX化する。ということです。
DX化することでお金を生む仕事を複製すること”も”できる
例えば最大のお金を生むのが社長だとすると、社長としての顔や権威、営業力を複製し、新人営業マンに持たせることができれば新人営業であっても成約率を高めることができるかもしれません。
営業先で、新人営業が会社の歴史や社長の理念を語るよりも、社長が直接経営理念を語ったほうが説得力は当然高くなります。しかしすべての営業に社長が同行するわけにはいきません。でも、社長が思いを語った動画を新人営業が持ち、営業先で動画を見せたらどうでしょうか。もちろん社長が直接営業するほどの効果はありませんが、入社したての新人の説得力よりは何倍も説得力は高くなります。
付加価値を複製し、横展開する。
言われれば当たり前のことですが、この複製効果を真剣に取り組んでいる会社は意外なほど少ないんです。
付加価値を高めるには時間がかかるから、DX化して空いた時間を付加価値を高める時間に充てる
DX化して空いた時間のすべてを、付加価値を高める取り組みに充てることが目的となります。生産性を高める取り組みができる余裕をつくるのがDX化です。
でも多くのDX化は、DX化そのもので付加価値を生み出そうとしています。もちろん資本力のある、都会の企業であればそれで良いでしょう。しかし小さな町の小さな企業にとってすべての業務をDX化したところで大手企業と同じ土俵で戦うことになってしまいます。
すべてをDX化するのではなく、付加価値を高めるためにDX化する。それも全てではなく、一部で充分です。
これはDXじゃないだろう、とツッコミがいつも入りますが、中小企業はDX化の手前
こういうことを書くと、これはDXなんかじゃなくてデジタル化に過ぎないだろう。とツッコミが入ることがあります。そのとおりです。IT、ICT、DXなど時代とともに言葉が変わっただけでやっていることはほぼ同じです。
だってあれだけIT化、DX化などを推進していても、地域の中小企業、小規模事業者の多くはIT化すらうまくできていない現状です。なのに「でじたるでとらんすふぉーめーしょんしなさい」と言われてももっと手前にやることがあるのではないでしょうか。
言葉遊びはやめて、実際にいまなにをすべきか?が学べるセミナーをさせていただきました。
受講いただいた皆様、ありがとうございました!
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