起業創業の成功に大切なこと(第1回)

今回から起業・創業を成功させるために大切なことについてお届け致します。

 

全ての企業は起業から始まった。

世界企業のアップルはスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの二人が自宅のガレージで起業することから始まり、楽天は三木谷夫妻が共に脱サラから立上げ、10年足らずでプロ球団のオーナーにまで上り詰めている。

眩いばかりの企業家としての声望を得た彼等の背後には、3年を経ずして夢ついえた多くの起業家が見え隠れする。実際に起業後1年以内に倒産する割合は30~40%、3年以内には70%が廃業に追い込まれている。

成功と失敗の違いはどこに生じるのか。失敗の要因を除去し、成功の要因を掴みとることができれば、起業そして成功の未来は確実に見えてくる。

 

起業のチャンスはいつか

敗者は人の後を追いかける、勝者は人より先にチャンスを捉え、動き出す。

これまでの日本における起業環境は決して良いとはいえなかった。有力企業の起業が相次ぎ、起業家輩出のモデルとなった米国とは資金調達や社会、文化などの事情が違っていたからだ。

しかし、今、日本にはかつてない、起業の機会が訪れている。

起業したいと考えていても踏み切れないのは、起業に失敗すれば多額の借金を抱え込むことになるという恐れがあるからだ。要するに起業リスクで最も大きいのは開業資金に関わるものである。だとすれば、開業コストを低く抑えることは起業におけるリスクを大きく低減することになる。

 

成功起業は「小さく産んで大きく育てる」になっており、無理なくスタートし、都度のお客の声(要望)を聞き改善している。失敗起業は「思い込み・思いつき」の無理な開業コストでスタートし、お客の声を聞かないし改善の余裕もない。

 

 起業のハードルは大きく下がった(0円起業の可能性すら!)

ネット通販での起業で考えてみると、パソコンは自前を使えば、新たな費用は発生しないし、サイトはBASEを使えば無料だ。自分に本当に売ってみたいモノがあるなら、限りなく0円に近い費用での起業も考えられるのが最近の状況だ。いままでとは比較にならない超低コストでの起業が実現している。

物流配送網は国内でネット環境のある範囲なら、大半が24時間以内で配達可能なエリアとなっており、1万人に1人の支持を得られれば、潜在顧客数はゆうに1万人を超えることになり、低コスト、高成果の可能性は高まっている。

 

超低コストの店舗開業

従来は店舗を構えての起業ということになれば、1千万前後の投資は免れなかったが、いまなら、50万円程度でも有店舗の起業が可能になっている。

地域の商店街では空き店舗が目立ち、シャッター通りと揶揄されるケースも増えている。しかし、空き店舗は大事な新規起業資源と考えることもできる。

なぜなら、「居抜き賃貸」となれば、全ての什器・備品がそのまま使える。これなら、わずかな改装費と前家賃程度の開業費用で済む。規模にもよるが、50万円以下で有店舗開業ができたケースもある。

空き店舗は大型SCの影響、地域の人口減少等による売上不振が原因と考えるかも知れないが、それだけではない。経営者が高齢化し事業継続が困難になり、廃業したケースは少なくない。

地域の人口減少以上に空き店舗率が高いとすれば、そこにはまだ採算の余地が残っている可能性は高い。現に、廃業が相次ぎ、空き店舗の目立つ青森県五所川原市の駅前に、4年程前に地元の主婦が起業したコミュニテイーカフェは月間売上高100万円に達しているが、家賃は月額で3万円程と、考えられない低コストで効率の良い経営を続けている。

 

公的支援が拡充

行政は企業数の減少に危機感を募らせており、その対策の切り札として起業家支援への取り組みを拡充しつつある。地域の商工会・商工会議所でも起業支援に積極的な取り組みが行われており、福井県の越前市では市と商工会議所が協力して中心市街地の空き店舗情報を公開し、そこでの起業に対して補助金の交付を行っている等、各地での起業家支援の取り組みは大きく動き始めている。

ファブレスメーカー化、Web起業、超低コストの店舗ビジネスと「無理・無茶・無駄」をしなくて済む起業環境が整いつつある。

起業しなければ、企業家としての成功はあり得ない。そして「いつが起業のチャンスか?」と問われれば「今でしょ!」と答えるほかはない。

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