創業塾・創業スクールが佳境に入っています

渋谷ブログ講師ブログ

9月、10月、11月の土日はほぼ毎週、全国各地の創業塾や創業スクールの講師としてお話させて
いただいております。

例年のことではありますが、創業予定者のみなさまのパワフルさには圧倒されるばかりです。そして
一方で、創業に対する真剣さの顕れでもあり、講師としては毎回気が引き締まる思いで講座を
担当させていただいております。

そこで今回は、創業塾でお話している内容から一部抜粋して解説することにいたしました。

 

2つの切り口をもって創業せよ!

創業を軌道に乗せて、成長させていくためには、2つの切り口を持っておくことが必要不可欠です。
そのどちらが欠けても、長く事業を成長させていく上で大きな課題に直面してしまいます。

 

ゲリラ的アプローチ

競合他社が今までには狙っていなかったような、新たなターゲットを狙ったいわゆる「ニッチ戦略」
などと言われる切り口です。 我々のようなコンサルタント業で言えば、変わった肩書きを付ける
「売らない販促コンサルタント」や流行りモノのテーマ「『真田丸』に学ぶ企業戦略」や「Instagram
セミナー」で営業攻勢を仕掛ける、などです。飲食店であれば、山盛り定食、10円団子を開発
する、などなどです。

私はこれをゲリラ的アプローチと呼んでいますが、このニッチ戦略を成功させるためには
いくつかのポイントを抑えなければなりません。

①いつか必ず真似される→真似される前提で構築せよ!
②期間限定であり撤退が遅れると古臭くなる →賞味期限をしっかり見極める
③経験の蓄積が活きてこない →流行り物は経験が働かない
④拡げすぎると競合は早く参入する →拡げすぎず、水面下で活動する

もちろんゲリラ的アプローチには大きなメリットが存在しています。 それは、『目立つことが
できるため顧客開拓のキッカケとして有効』だということです。

当然創業者には既存顧客がいないケースが多いはず。
普通の切り口で創業しても、顧客が増えるまでには時間がかかります。ですから、創業当初は
ゲリラ的な切り口を考えなければなりません。

 

王道型アプローチ

もうひとつは、自分の強みに磨きをかけて、王道で勝負していく方法で『SWOT分析(強み・
弱み・機会・脅威に分ける)』などが挙げられます。

例えば、過去の経験を活かして創業する場合は、その経験が蓄積となって差別化要因と
なります。3ツ星シェフがレストランを開業すれば、それだけで大きなアドバンテージに
なりますね。

また、自分の趣味や特技を活かした創業も、ある意味で言えば、自分の強みですから、
創業してから意外と強いです。

もちろん、王道型アプローチにも留意点とメリットがあります。

留意点
①強みは競合他社との比較
→競合他社に比べると強みが活かしにくいケースが多い
②王道型は目立ちにくい(=オーソドックスな切り口)ため、顧客認知に時間がかかる

メリット
①経験の蓄積が活きるため、経験年数が増えると、それが差別化になっていく
②一度、王道で認知されると、安定した顧客と利益が得られる

 

スタートアップはゲリラ中心、軌道に乗せるには王道型

創業者の大多数にとっては、王道型でスタートアップすることは難しいのが現状です。自分が
強みだと思っていたものも、すでに先行している競合他社と比較すると強みとは言い切れない
ものが大半です。

また、王道型は顧客獲得まで時間が掛かるため、資金繰りを圧迫する可能性があります。

そこでお勧めの方法は、創業時はゲリラ的切り口で顧客を早く獲得し、その間に、自らの
強みを磨きながらゲリラ的切り口の賞味期限が来る前に、王道型に徐々に切り替えて
いく戦略です。

人はそれぞれ、「アイデアマン→ゲリラ的なものが好き」と「堅実型→王道が好き」と傾向が
分かれます。アイデアマンは新しい切り口は次々と生まれるのですが、長続きせず、
収益が安定しない。逆に王道型は、たしかに素晴らしい内容だけれども、他者との違いを
伝えることができず顧客化に至らない。

両面の特性を持っている人は、そうそういません。

だからこそ創業塾や創業スクールで、自分自身が持っていない切り口の相手を見つけて
戦略を組んでいくことが重要なのです。

ぜひ、あなたも、ゲリラと王道の使い分けを考えてみてください。

 

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