経営者に年齢は不問か
先日訪問したある企業について述べてみたい。
その企業は東北地方の食品加工会社だ。訪問前に予め聞いていたことは、
創業100年を超えた老舗企業であるが、先の震災で大被害を受け、現在の
ところ、経営再建中とのことだった。
70歳を超えた女性社長を中心に、家族経営の会社らしく、その企業が経営
コンサルタントの支援を要望され、今回が私の初回訪問だった。
実を言うと、訪問前の想定では、「長年社長を務めている家族経営とのことから、
ちょっと頑固そうな社長だろうな。社長とのやり取りで手こずるかも知れない」と
捉えていたところがあった。というのも、経営者の年齢や性別によって、経営
スタイルは大きく異なることを多く経験しているからだった。特に70歳を超えた
社長の場合は、自身のスタイルを確立されている場合が多く、それに絶大な
自信を持っており、経営コンサルタントが何を言っても、聞く耳を持たず
といった方も多い。また、女性社長となると、さらに独特の経営スタイルを
持っており、私のアドバイス内容が、先方の意向にピタリと当てはまると
良いが、そうでない場合 は、ギクシャクした関係になることが多い。
私自身の偏見かも知れないが、経験からの発想はそんな感じだった。
しかし、私の予断は見事に裏切られた。その社長は、少なくとも経営に
関して、柔軟な発想の持ち主であり、それまでの自身の経営に関して、
至らなかった点、間違った箇所などを忌憚なく私に話していただいた。
もちろん、前経営者の時代から売上規模で10倍にしたという自信と、
それに裏付けられた自負はかなりのものだが、それでも、特に震災後の
経営上の苦慮を、真に迫って話していただいた。
それらの話を聞いた上で、私はこれから始まる経営支援の概要を話したの
だが、まさに素直にそれを受け入れたいという意欲を示された。
これから、その経営支援の概略を文書にして提案する段階になっている
のだが、楽しみな支援になりそうな気がする。
当然のことだと思うが、経営能力に年齢は関係がない。しかしながら、
多くの場合は、その長年の経験が障害となって柔軟な考えが衰えることが
多い。同じことを繰り返し、頑固でかたくなになる経営者が多いのが事実だ。
それでは、若い経営者が優れているかと言われれば、そうでもないことも
多い。若くても、自分の考えに固執する経営者も存在する。
それにしても、今回出会った女性経営者は、なんと若々しいことだろうか。
もちろん、見かけの話ではない。質問に対する受け答え、立ち居振る舞い、
他の考えを受け入れる柔軟性などが年齢を感じさせないということだ。
私も見習いたいと思うことしきりだった。多様な経験値を自分の糧として、
経営に当たっていると思われる社長だった。

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