支援機関むけオープン勉強会開催レポート – AI活用とDXの最新動向:実践的な活用方法と導入のポイント
なぜ今、中小企業のAI活用とDX推進が重要なのか?
デジタル化が加速する今日、多くの中小企業がAI活用とDX推進に関心を持ちながらも、具体的な一歩を踏み出せずにいます。「どのツールを選べばいいのか」「コストに見合う効果が得られるのか」という不安を抱える経営者も少なくありません。
本記事では、商工会議所での実践的な勉強会の内容をもとに、中小企業が今すぐ始められるAI活用とDX推進の具体的なアプローチをご紹介します。月額2000円から始められるツールの活用法から、実際の成功事例まで、現場で即実践できる情報を凝縮してお届けします。
このブログから学べること
- AIツール選定の具体的な基準と活用方法
- 月額2000円から始められるプレゼン作成ツール「ガンマ」の実践的活用法
- 商工会議所独自のAIサービス展開事例
- キントーンを活用した業務効率化の具体的手順
- インスタグラム運用改善などの実践的成功事例
この記事の筆者:渋谷 雄大(しぶや たけひろ)
神奈川大学卒業後、訪問販売会社にて最年少トップセールスを樹立。その後、サプリメント専門チェーン事業部門の責任者として、ショッピングセンター・百貨店などへの出店戦略をはじめとして、人材育成、プロモーション・広報などを一手に引き受け多店舗展開を達成する。しかし、同社が倒産。責任者としてサプリメント専門チェーン事業の譲渡交渉を担当し、サプリメント専門チェーン事業を自然派化粧品会社への譲渡成功に導く。現在はジャイロ総合コンサルティングの代表として、創業支援、営業強化、店舗戦略、人材育成、販売促進、DX戦略など幅広い分野でコンサルティングを行う。 講演数は年間150回を超える人気講師である。【資格・著書】 中小企業診断士/「繁盛店が必ずやっているチラシ最強のルール」(ナツメ社)
AI活用の基本と導入ステップ
2024年におけるAI活用のトレンド
みなさん、こんにちは。AI活用やDX推進について、「どこから手をつければいいのか分からない」とお悩みではありませんか?今回は、商工会議所向け勉強会の内容をもとに、中小企業がすぐに実践できるAI活用とDX推進の具体的なアプローチをご紹介します。
2024年、AIの世界は日々進化しています。まるで雨後の竹の子のように、新しいAIツールが次々と登場していますね。でも、そんな中で大切なのは、たくさんのツールに手を出すのではなく、1つのツールに絞って使いこなすことなんです。
現在、多くの企業で活用されているのがChatGPTです。デファクトスタンダードとなっているこのツール、有料版の活用をおすすめします。なぜなら、無料版よりも高度な機能が使えるだけでなく、セキュリティ面でも安心だからです。
中小企業に最適なAIツール選定法
では、具体的にどんなツールを選べばいいのでしょうか?ここで重要なのは、自社の業務に合わせて選ぶことです。例えば、ChatGPTは様々な用途に使えます。QRコードの作成、お問い合わせフォームのHTMLコード生成、顧客名簿の名寄せ、エクセルデータの分析など、幅広い業務に活用できるんですよ。
また、プレゼンテーション資料の作成に特化したツールとして、「ガンマ(Gamma)」があります。月額2000円程度で利用可能で、プレゼン資料の自動作成はもちろん、画像生成機能も標準搭載されています。URLからホームページ内容を読み込んで資料化したり、文字起こしデータからプレゼン資料を自動生成したりと、非常に便利なツールです。
導入コストと期待できる効果
AIツールの導入、コストが気になりますよね。でも、実はそれほど高額ではないんです。先ほど紹介したガンマは月額2000円程度。ChatGPTの有料版も月額20ドル程度からスタートできます。
効果はどうでしょうか?例えば、ある商工会議所では独自のAIを構築し、会員サービスとして提供しています。月額5000-6000円程度での提供を想定していますが、セミナー情報の自動PR機能や、会員の相談内容に応じた情報提供機能など、非常に有用なサービスとなっています。
導入効果は業種や用途によって異なりますが、多くの企業で業務効率の大幅な向上が報告されています。例えば、文書作成時間が半減したり、データ分析の精度が向上したりと、具体的な成果が出ているんです。
AIツールを導入する際は、まず小規模なプロジェクトから始めることをおすすめします。成功体験を積み重ねることで、社内の理解も深まり、より大規模な活用へとつながっていくでしょう。
次は、実際にAIツールをどのように活用していくか、具体的な事例を交えてご紹介していきます。AIを使いこなすコツ、ぜひ一緒に学んでいきましょう!
実践的なAIツール活用事例
ChatGPTを活用した業務効率化
前章では、AI活用の基本的な考え方について学びました。ここからは、具体的なAIツールの活用事例を見ていきましょう。特に注目したいのが、多くの企業で活用されているChatGPTです。
ChatGPTは、単なる会話ツールではありません。実は、様々な業務効率化に役立つんです。例えば、QRコードの作成。以前は専用のツールが必要でしたが、ChatGPTを使えば簡単に生成できるんですよ。「QRコードを作成して」と指示するだけで、瞬時にコードが生成されます。
また、お問い合わせフォームのHTMLコード生成も得意分野です。「シンプルなお問い合わせフォームのHTMLコードを作成して」と指示すれば、すぐに使えるコードが出来上がります。これなら、ウェブ制作の知識がなくても、簡単にフォームが作れますね。
顧客名簿の管理でお悩みの方も多いのではないでしょうか?ChatGPTを使えば、名寄せ作業も効率化できます。重複データの自動削除や最新データの抽出が可能になり、膨大な時間がかかっていた作業が大幅に短縮できるんです。
さらに、エクセルデータの分析も得意です。「エクセルデータから地域別の売上を抽出して」と指示すれば、必要なデータだけを簡単に取り出せます。これまで手作業で何時間もかけていた作業が、数分で完了するんですよ。
ガンマによるプレゼン作成テクニック
次に紹介するのは、プレゼンテーション資料作成に特化したAIツール「ガンマ(Gamma)」です。月額2000円程度で利用できるこのツール、プレゼン資料作成の常識を変えてしまうかもしれません。
ガンマの最大の特徴は、プレゼンテーション資料の自動作成機能です。例えば、「AI活用による業務効率化について10枚のスライドを作成して」と指示するだけで、基本的な構成のプレゼン資料が自動生成されるんです。もちろん、内容は後から編集できますので、自社の状況に合わせてカスタマイズすることも可能です。
また、画像生成機能も標準搭載されているのが魅力ですね。「AIを活用したオフィスワークのイメージ画像を作成して」と指示すれば、プレゼンに使える画像が自動生成されます。著作権の心配もないので、安心して使えますよ。
さらに便利なのが、URLからホームページ内容を読み込んで資料化する機能です。例えば、自社のホームページURLを入力するだけで、会社概要のプレゼン資料が自動生成されるんです。これなら、新規取引先への説明資料も簡単に作成できますね。
文字起こしデータからプレゼン資料を自動生成する機能も見逃せません。会議の録音データを文字起こしして、その内容をガンマに入力すれば、会議の要点をまとめたプレゼン資料が自動生成されるんです。これで、会議後の資料作成の手間が大幅に削減できますよ。
キントーンでのDX推進実例
最後に紹介するのは、業務管理アプリケーション「キントーン(kintone)」です。このツール、ノーコードで業務管理アプリケーションを作成できるのが最大の特徴なんです。
例えば、見積書作成や顧客管理など、多くの中小企業で必要とされる機能に特化したアプリケーションを、プログラミングの知識なしで作成できるんです。「顧客情報を管理するアプリを作りたい」と思ったら、必要な項目を選んで並べるだけで、簡単にアプリが完成します。
グループウェア機能も搭載されているので、社内のコミュニケーションツールとしても活用できます。例えば、「営業日報アプリ」を作成すれば、営業担当者の活動状況をリアルタイムで共有できるんですよ。これなら、管理職の方も現場の状況を把握しやすくなりますね。
キントーンの良いところは、30日間の無料トライアルが可能なことです。「使ってみたいけど、本当に自社に合うか不安…」という方も、まずは試してみることができます。実際に使ってみて、自社の業務に合うかどうかを判断できるのは大きなメリットですね。
特に小規模事業者向けに最適化された機能が充実しているのも魅力です。例えば、「簡易的な在庫管理アプリ」や「シフト管理アプリ」など、小規模事業者ならではの悩みを解決するアプリケーションを簡単に作成できるんです。
これらのAIツールを上手に活用することで、業務効率が大幅に向上し、本来注力すべき業務に時間を割くことができるようになります。次は、これらのツールを実際にどのように導入し、運用していくのか、具体的なステップを見ていきましょう。
業種別AI活用シーン
サービス業での活用例
さて、ここまでAI活用の基本と実践的なツールの使い方について見てきましたね。でも、「うちの業種では具体的にどう使えばいいの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで、ここからは業種別のAI活用シーンを詳しく見ていきましょう。
まずは、サービス業での活用例です。サービス業の皆さん、お客様対応に追われて新しいサービス開発の時間が取れない…なんて悩みはありませんか?そんな悩みを解決するのがAIなんです。
例えば、ある美容室では、ChatGPTを活用してお客様の要望に合わせたヘアスタイルの提案を行っています。お客様の好みや顔の形、髪質などの情報をAIに入力すると、最適なヘアスタイルを提案してくれるんです。これにより、スタイリストの負担が減るだけでなく、お客様の満足度も大幅にアップしたそうです。
また、ホテル業界では、AIを活用した予約管理システムが注目を集めています。季節や曜日、イベントなどの要因を分析し、最適な料金設定を自動で行うんです。あるホテルでは、このシステムを導入した結果、客室稼働率が15%も向上したという事例もありますよ。
さらに、飲食店でもAIの活用が進んでいます。メニュー開発にAIを活用している店舗が増えているんです。過去の売上データや季節情報、SNSでの話題などをAIが分析し、新メニューのアイデアを提案してくれます。これにより、お客様のニーズに合った新メニューを効率的に開発できるようになりました。
製造業での活用例
次に、製造業でのAI活用例を見ていきましょう。製造業の皆さん、品質管理や生産効率の向上に日々奮闘されていると思います。そんな課題解決にもAIが大活躍なんです。
ある自動車部品メーカーでは、AIを活用した品質検査システムを導入しました。従来は人の目で行っていた検査をAIが担当することで、検査精度が向上し、不良品の流出を98%も削減できたそうです。しかも、検査時間も半分以下に短縮されたんですよ。これはすごいですよね。
また、生産ラインの最適化にもAIが活躍しています。ある工場では、生産設備の稼働データをAIが分析し、最適な生産スケジュールを自動で作成しています。その結果、生産効率が20%も向上し、納期遅れも大幅に減少したそうです。
さらに、予知保全の分野でもAIの活用が進んでいます。設備の稼働データをAIが常時監視し、故障の予兆を事前に検知するんです。ある工場では、この仕組みを導入したことで、突発的な設備停止が70%も減少したという事例があります。これなら、計画的なメンテナンスが可能になり、生産性の向上にもつながりますね。
小売業での活用例
最後に、小売業でのAI活用例をご紹介しましょう。小売業の皆さん、在庫管理や売れ筋商品の予測に頭を悩ませていませんか?そんな悩みを解決するのもAIなんです。
ある大手スーパーでは、AIを活用した需要予測システムを導入しています。過去の売上データだけでなく、天気予報やイベント情報、SNSでの話題なども考慮して、商品ごとの需要を高精度で予測するんです。その結果、在庫の廃棄ロスが30%も削減されたそうです。
また、接客の分野でもAIが活躍しています。あるアパレルショップでは、AIを活用したパーソナルスタイリストサービスを導入しました。お客様の好みや体型、予算などの情報をAIに入力すると、最適なコーディネートを提案してくれるんです。これにより、接客時間が短縮されただけでなく、お客様の満足度も向上し、売上が15%もアップしたそうです。
さらに、価格設定にもAIが活用されています。競合他社の価格や市場動向、在庫状況などを考慮して、最適な価格を自動で設定するんです。ある通販サイトでは、この仕組みを導入したことで、利益率が10%も向上したという事例があります。
いかがでしたか?AI活用は、業種を問わず様々な場面で効果を発揮しています。大切なのは、自社の課題に合わせて適切なAIツールを選び、効果的に活用することです。次は、AI導入の具体的なステップについて見ていきましょう。皆さんの業務改善のヒントが見つかるはずです。
AI導入の具体的ステップ
初期投資を抑えた導入方法
さて、ここまでAI活用の基本から実践的な活用事例、業種別の活用シーンまで見てきましたね。「よし、うちの会社でもAIを導入してみよう!」と思った方も多いのではないでしょうか。でも、「初期投資が高そう…」と躊躇している方もいるかもしれません。大丈夫です。実は、初期投資を抑えてAIを導入する方法があるんですよ。
まず、無料トライアル期間を活用することをおすすめします。多くのAIツールは、30日間程度の無料トライアル期間を設けています。この期間中に、自社の業務に本当に合うかどうかを見極めることができます。例えば、先ほど紹介したキントーンは30日間の無料トライアルが可能です。この期間中に、顧客管理アプリを作成してみるのはいかがでしょうか。
次に、段階的な導入を検討しましょう。いきなり全社的に導入するのではなく、まずは一部の部署や業務から始めるのです。例えば、営業部門でChatGPTを活用して提案書の作成を効率化するところから始めてみるのはどうでしょうか。効果が実感できたら、徐々に他の部署や業務にも展開していけばいいんです。
また、クラウドベースのサービスを選ぶことも、初期投資を抑える秘訣です。オンプレミス型のシステムだと、サーバーの購入や保守にコストがかかりますが、クラウドサービスなら月額利用料だけで済みます。例えば、ガンマは月額2000円程度から利用可能です。プレゼン資料作成の効率が上がれば、すぐに元が取れる金額ですよね。
社内教育・運用のポイント
AIを導入しても、使いこなせなければ宝の持ち腐れです。社内教育と運用のポイントをおさえて、AIを効果的に活用しましょう。
まず大切なのは、AIリテラシーの向上です。AIって何?どんなことができるの?といった基本的な理解から始めましょう。例えば、社内勉強会を開催するのはいかがでしょうか。ChatGPTの基本的な使い方から、業務での具体的な活用例まで、段階的に学んでいけば理解が深まります。
次に、AIを使いこなすチャンピオンを育てることをおすすめします。各部署に1人ずつ、AIの使い方に詳しい人材を育成するのです。この人材が中心となって、部署内でのAI活用を推進していけば、全社的な浸透がスムーズになります。
また、AIの活用事例を社内で共有する仕組みも重要です。例えば、社内SNSやグループウェアを活用して、「こんな風にAIを使ったら業務が効率化できた」といった事例を共有する場を作りましょう。他の人の成功事例を知ることで、自分の業務でもAIを活用しようというモチベーションが高まります。
運用面では、AIの出力結果をそのまま鵜呑みにしないよう注意が必要です。AIはあくまでツールであり、最終的な判断は人間が行うことを徹底しましょう。例えば、ChatGPTで作成した文章は、必ず人間がチェックしてから使用するといったルールを設けるのも良いでしょう。
ROI最大化のためのTips
AIを導入したら、次は投資対効果(ROI)を最大化することを考えましょう。ここでは、ROIを高めるためのTipsをいくつかご紹介します。
まず、AIの活用範囲を徐々に拡大していくことをおすすめします。最初は単純な業務から始めて、効果が実感できたら少しずつ複雑な業務にも適用していくのです。例えば、最初はChatGPTでメールの文面作成から始めて、慣れてきたら企画書の作成にも活用するといった具合です。
次に、AIと人間の役割分担を明確にすることが重要です。AIが得意な定型業務や大量データの処理は積極的にAIに任せ、人間はより創造的な業務や対人コミュニケーションに注力するのです。こうすることで、AIと人間それぞれの強みを最大限に活かせます。
また、AIの学習データを定期的に更新することも忘れずに。例えば、顧客対応AIを導入している場合、新商品の情報や最新のFAQを定期的にAIに学習させることで、より的確な回答ができるようになります。
さらに、AIの活用効果を定量的に測定することをおすすめします。例えば、AI導入前後で業務にかかる時間がどれだけ短縮されたか、エラー率がどれだけ減少したかといったデータを取ることで、AIの効果を数字で示すことができます。これにより、経営層へのAI投資の説得材料にもなりますし、さらなる改善点も見えてきます。
最後に、AI活用の成功事例を積極的に社外にも発信することをおすすめします。例えば、商工会議所のセミナーで事例発表をしたり、業界誌に寄稿したりするのはいかがでしょうか。こうした活動は、自社のブランディングにもつながりますし、新たなビジネスチャンスを生み出すきっかけにもなるかもしれません。
AI導入は、決して難しいものではありません。この記事で紹介したステップを参考に、ぜひ一歩を踏み出してみてください。きっと、あなたの会社の業務効率化につながるはずです。
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