セミナー開催レポート - 眠っているSNSアカウントを復活させる!最新Instagram活用術
今回は先日開催された「SNSもう一度やり直しセミナー」の内容をまとめて開催レポートをお送りいたします。
なぜ今、多くの事業者のSNSアカウントが”シニアアカウント(死んだアカウント)”になってしまうのでしょうか?その原因の多くは、「何を投稿すればいいかわからない」「思うような反応が得られない」という悩みにあります。特に40-60代の経営者にとって、SNSの活用は大きな課題となっています。
しかし、2024年のInstagramは、むしろ40-60代のユーザーが急増中。さらに2025年1月からは新規アカウントを優遇する新施策もスタートします。つまり、今がSNSアカウントを復活させるベストタイミングなのです。
プロセスエコノミー(工程の可視化)の考え方を取り入れ、理論的かつ実践的なアプローチで、確実に成果を出せる方法をご紹介します。
このブログから学べること
・Instagram最新アルゴリズムへの対応方法
・シニアアカウントの復活手順と具体的な投稿テクニック
・地域密着型ビジネスのSNS活用成功事例
・AIツールを活用した効率的な運用方法
・エンゲージメント率を高める実践的なテクニック
この記事の筆者 渋谷 雄大 (しぶや たけひろ)
神奈川大学卒業後、訪問販売会社にて最年少トップセールスを樹立。その後、サプリメント専門チェーン事業部門の責任者として、ショッピングセンター・百貨店などへの出店戦略をはじめとして、人材育成、プロモーション・広報などを一手に引き受け多店舗展開を達成する。しかし、同社が倒産。責任者としてサプリメント専門チェーン事業の譲渡交渉を担当し、サプリメント専門チェーン事業を自然派化粧品会社への譲渡成功に導く。現在はジャイロ総合コンサルティングの代表として、創業支援、営業強化、店舗戦略、人材育成、販売促進、DX戦略など幅広い分野でコンサルティングを行う。 講演数は年間150回を超える人気講師である。【資格・著書】 中小企業診断士/「繁盛店が必ずやっているチラシ最強のルール」(ナツメ社)
2024年SNSマーケティングの新常識
SNSマーケティングの世界は、2024年に大きな転換期を迎えています。特に40-60代をターゲットにしたInstagramの進化が注目を集めています。なぜ今、多くの事業者のSNSアカウントが”シニアアカウント(死んだアカウント)”になってしまうのでしょうか?その原因の多くは、「何を投稿すればいいかわからない」「思うような反応が得られない」という悩みにあります。
しかし、2024年のInstagramは、むしろ40-60代のユーザーが急増中。さらに2025年1月からは新規アカウントを優遇する新施策もスタートします。つまり、今がSNSアカウントを復活させるベストタイミングなのです。
この記事では、最新のSNSマーケティング戦略と、特に40-60代向けのInstagram活用法について、具体的な成功事例を交えながら解説していきます。
なぜ今「プロセスエコノミー」が重要なのか
SNSマーケティングの新常識として注目を集めているのが「プロセスエコノミー」です。これは、商品やサービスの製造・提供プロセスを可視化し、そのストーリーを顧客と共有することで、信頼関係を構築する手法です。
従来のマーケティングでは、完成品や最終結果のみを見せがちでした。しかし、プロセスエコノミーでは、商品が出来上がるまでの過程や、サービスが提供されるまでの裏側を積極的に公開します。これにより、以下のような効果が期待できます:
- 透明性の向上:顧客は製品やサービスの背景を理解できる
- 信頼関係の構築:企業の努力や工夫が伝わり、共感を得やすい
- 差別化:類似商品との違いを明確に示せる
- エンゲージメントの向上:プロセスを共有することで、顧客との対話が生まれる
例えば、手作りの雑貨店なら、アイデアスケッチから材料選び、製作過程、完成までの一連の流れをInstagramのストーリーズで公開することで、顧客の興味を引き、商品への愛着を高めることができます。
40-60代をターゲットにしたInstagramの進化
2024年、Instagramは40-60代のユーザーを重視したプラットフォームへと進化しています。この年齢層のユーザーが急増している背景には、以下のような要因があります:
- シニア層のデジタルリテラシー向上
- コロナ禍でのオンラインコミュニケーション需要の高まり
- 子供や孫世代とのつながりを求めるニーズ
- 趣味や特技を活かした副業・起業への関心
Instagramは、こうしたニーズに応えるため、以下のような機能やアルゴリズムの変更を行っています:
- 文章重視の方針転換:写真だけでなく、長文投稿も重視されるように
- 見やすいインターフェースの導入:文字サイズの拡大やコントラスト調整機能の追加
- 地域密着型コンテンツの推奨:近隣地域の投稿が優先表示されるように
- 趣味・特技関連のコンテンツ推奨:ユーザーの興味に合わせたコンテンツ表示の強化
これらの変更により、40-60代のユーザーにとってInstagramはより使いやすく、魅力的なプラットフォームとなっています。
エンゲージメント重視へのシフトチェンジ
2024年のInstagramでは、単なるフォロワー数やいいね数ではなく、「エンゲージメント率」が重視されるようになりました。エンゲージメント率とは、フォロワーがどれだけ積極的に投稿に反応しているかを示す指標です。
具体的には、以下の要素が重要視されています:
- コメント数と質:単なる絵文字だけでなく、内容のある会話が評価される
- 保存数:後で見返したくなるような有益な情報が高評価
- シェア数:他のユーザーに共有したくなる価値ある内容が重要
- 滞在時間:投稿を見る時間が長いほど、内容が充実していると判断される
このシフトチェンジにより、40-60代のユーザーにとっても、質の高いコンテンツを提供することで、効果的なSNSマーケティングが可能になりました。例えば、料理好きのシニア層をターゲットにした飲食店なら、レシピの詳細な解説や、食材の選び方のコツなど、実用的な情報を提供することで、高いエンゲージメント率を獲得できます。
次のセクションでは、このような新しいInstagramの特性を活かした、具体的な投稿テクニックについて解説していきます。40-60代の方々が、自信を持ってSNSマーケティングに取り組めるよう、実践的なアドバイスをお伝えしていきます。
Instagram投稿で成果を出す3つの鉄則
2024年のInstagramマーケティングは、特に40-60代をターゲットにした戦略が注目を集めています。前章で解説したプロセスエコノミーの考え方を踏まえつつ、具体的な投稿テクニックに焦点を当てていきましょう。
文章×写真×BGMの新しい投稿ルール
Instagramの最新アルゴリズムでは、単なる写真投稿だけでは不十分です。2024年の成功の鍵は「文章×写真×BGM」の3要素をバランス良く組み合わせることにあります。
まず、文章については長文投稿が推奨されています。これは40-60代のユーザーが詳細な情報を求める傾向が強いためです。例えば、料理店なら単に料理の写真を載せるだけでなく、その日の仕入れ状況や調理過程、食材の栄養価などを丁寧に説明することで、ユーザーの滞在時間を延ばし、エンゲージメント率を高めることができます。
写真については、1投稿あたり最大20枚まで投稿可能になりました。これを活用して、商品やサービスの様々な角度や使用シーンを紹介しましょう。例えば、手作り雑貨店なら、アイデアスケッチから材料選び、製作過程、完成品、使用シーンまでを一連の流れで紹介することで、商品への理解と愛着を深めることができます。
そして、2024年の大きな変更点がBGMの必須化です。無音の投稿はアルゴリズム上不利になるため、必ず音楽や効果音を付けるようにしましょう。ただし、著作権には十分注意が必要です。Instagramが提供する無料BGMライブラリーを活用するのが安全でしょう。
最初の10投稿で結果を出す具体策
新規アカウントや休眠アカウントを復活させる際、最初の10投稿が非常に重要です。この期間にフォロワーを獲得し、エンゲージメントを高めることで、その後の成長が加速します。
具体的な戦略として、以下の3ステップを提案します:
- 自己紹介シリーズ(3投稿)
- 経営者や従業員の人柄が伝わる投稿
- 事業に取り組む想いや理念の紹介
- お店や商品の裏話や秘話の公開
- 商品・サービス紹介(4投稿)
- 人気商品のビフォーアフター
- 商品開発秘話や製造プロセスの公開
- お客様の声や成功事例の紹介
- 季節限定商品や新サービスの告知
- コミュニティ形成(3投稿)
- 地域イベントへの参加報告
- 他の地元企業とのコラボ企画
- フォロワー参加型のキャンペーン告知
これらの投稿を通じて、ビジネスの透明性を高め、顧客との信頼関係を構築していきます。例えば、京丹後の学習塾では、高校生向けの宿題添削ライブ配信を実施し、大きな反響を得ました。このように、顧客のニーズに直接応える内容を提供することが重要です。
地域ハッシュタグ19個の活用術
ハッシュタグは投稿の露出を増やす重要なツールですが、2024年のInstagramでは、適切な数と質が求められます。特に地域密着型ビジネスにとって、地域に特化したハッシュタグの活用が効果的です。
最適なハッシュタグ数は19個と言われています。これは、検索アルゴリズムとユーザビリティのバランスを考慮した結果です。では、具体的にどのようなハッシュタグを使うべきでしょうか?
- 地域名関連(5個)
例:#京都 #京都府 #京都市 #左京区 #岡崎 - 業種・サービス関連(5個)
例:#京都カフェ #京都ランチ #京都スイーツ #京都観光 #京都土産 - 商品・メニュー関連(5個)
例:#抹茶パフェ #わらび餅 #生麩 #京野菜 #湯葉 - 季節・イベント関連(4個)
例:#京都の春 #桜 #花見 #春の京都
これらのハッシュタグを組み合わせることで、地域に根ざしたターゲット層にリーチしやすくなります。例えば、外壁塗装業者がペットオーナーをターゲットにする場合、「#ペット可リフォーム」「#犬猫と暮らす家」などの特化型ハッシュタグを活用し、成功を収めています。
以上、Instagram投稿で成果を出すための3つの鉄則をご紹介しました。次章では、これらの投稿テクニックを活かしつつ、顧客との信頼関係を構築する7つのポイントについて詳しく解説していきます。40-60代のユーザーを中心に、地域密着型のSNSマーケティングを成功させるためのノウハウをお伝えしていきますので、ぜひ実践に活かしてください。
顧客との信頼関係を構築する7つのポイント
SNSマーケティングの成功には、単なる情報発信だけでなく、顧客との深い信頼関係構築が不可欠です。特に40-60代をターゲットにする場合、この世代特有のニーズや価値観を理解し、それに寄り添ったコミュニケーションが重要になります。ここでは、プロセスエコノミーの考え方を基に、Instagram上で顧客との信頼関係を構築する7つのポイントをご紹介します。
共感を生む7つの共通点とは
顧客との信頼関係構築の第一歩は、共感を生み出すことです。特に40-60代の顧客層に響く7つの共通点を意識して投稿することで、より深い繋がりを作ることができます。
- 地域性:同じ地域の話題や情報を共有することで親近感を醸成します。例えば、地元の季節イベントや名所の紹介など。
- 世代共通の経験:学生時代の思い出や、特定の時代の流行など、同世代ならではの共通体験を話題にします。
- 家族の話題:子育てや介護など、40-60代が直面しやすい家族に関する悩みや喜びを共有します。
- 健康への関心:健康維持や美容に関する情報は、この年代層の大きな関心事です。
- 趣味・特技:園芸、料理、旅行など、充実したシニアライフを楽しむための趣味情報を提供します。
- 社会貢献:地域ボランティアや環境保護活動など、社会貢献に関する話題も共感を呼びます。
- 新しい挑戦:定年後の起業や新しい資格取得など、人生の第二章を歩み始める方々の応援になる情報を発信します。
これらの共通点を意識しつつ、自社の商品やサービスと絡めた投稿を行うことで、顧客との共感の輪を広げることができます。例えば、地元の食材を使ったレシピ紹介や、シニア向けの健康体操教室の様子など、具体的で身近な話題が効果的です。
DMを活用した関係構築の実践術
Instagramのダイレクトメッセージ(DM)機能は、顧客との1対1のコミュニケーションを可能にする強力なツールです。特に40-60代の顧客は、個別の対応を好む傾向があるため、DMを活用した関係構築は非常に効果的です。
- 迅速な返信:DMへの返信は24時間以内を心がけます。迅速な対応は信頼感を高めます。
- パーソナライズされたメッセージ:顧客の名前を使い、過去の購入履歴や問い合わせ内容を踏まえた個別対応を行います。
- 専門的なアドバイス:商品やサービスに関する具体的な質問に、専門知識を活かして丁寧に回答します。
- 特別オファーの提供:DMを通じて、限定商品や特別割引などの独自オファーを提供し、顧客の特別感を演出します。
- フィードバックの収集:商品やサービスに関する感想や改善点を直接聞くことで、顧客の声を大切にする姿勢を示します。
- 問題解決のサポート:商品の使用方法や不具合の対応など、きめ細かなアフターサポートをDMで提供します。
- 記念日や誕生日のお祝い:顧客データを活用し、個別にお祝いのメッセージを送ることで、関係性を深めます。
例えば、京丹後の学習塾では、DMを活用して生徒一人ひとりの学習進捗を保護者に報告し、個別の学習相談にも応じています。この取り組みにより、塾と保護者の信頼関係が深まり、口コミでの新規生徒獲得にも繋がっています。
ストーリーズでエンゲージメントを高める方法
Instagramのストーリーズ機能は、顧客とのリアルタイムなコミュニケーションを可能にし、エンゲージメントを高める絶好の機会です。40-60代の顧客層に効果的なストーリーズの活用方法をご紹介します。
- 日常の裏側を見せる:商品製作の過程や、お店の準備風景など、普段見えない部分を公開することで親近感を醸成します。
- Q&Aセッションの開催:ストーリーズの質問スタンプを使って、顧客からの質問に答える時間を設けます。これにより、双方向のコミュニケーションが生まれます。
- 限定情報の公開:ストーリーズだけの特別セールや新商品情報を公開し、フォロワーに特別感を与えます。
- ユーザー参加型コンテンツ:商品のネーミング募集や、簡単なアンケートを実施し、顧客の意見を積極的に取り入れます。
- ハウツー動画の配信:商品の使用方法や、関連するTips動画を配信し、実用的な情報を提供します。
- ライブ配信の活用:定期的にライブ配信を行い、リアルタイムで顧客とコミュニケーションを取ります。
- 従業員の紹介:スタッフの日常や趣味を紹介することで、人間味のある企業イメージを作ります。
例えば、外壁塗装業者がペットオーナー向けに行った「ペットに優しい塗料選び」のストーリーズ企画では、視聴者参加型のクイズを実施し、大きな反響を得ました。このような取り組みにより、単なる業者としてではなく、顧客の生活に寄り添うパートナーとしての信頼を獲得することができます。
以上の7つのポイントを意識してInstagramを運用することで、40-60代の顧客との深い信頼関係を構築し、長期的な関係性を築くことができます。次のセクションでは、これらの施策をより効率的に実施するためのAIツールの活用方法について詳しく解説していきます。
AIツールを活用した効率的な運用方法
SNSマーケティングの世界では、AIツールの活用が効率的な運用の鍵となっています。特に40-60代をターゲットにしたInstagram運用において、AIの力を借りることで、より効果的なコンテンツ作成と時間の有効活用が可能になります。ここでは、実践的なAIツールの活用方法と、人間にしかできない部分の見極め方について解説していきます。
投稿文作成の自動化テクニック
Instagram投稿の文章作成に悩む方は多いですが、AIツールを活用することで、この課題を大幅に改善できます。例えば、Gammaというツールを使えば、簡単な指示だけで魅力的な投稿文を自動生成できます。
具体的な活用方法としては、以下のようなステップが効果的です:
- キーワードの準備:投稿のテーマや商品名、特徴などのキーワードをリストアップします。
- AIへの指示:「40-60代向けのInstagram投稿文を作成してください。商品は〇〇で、特徴は△△です。」というように指示を出します。
- 生成された文章の編集:AIが生成した文章を基に、自社の声や特徴を加えて編集します。
- ハッシュタグの追加:AIが提案したハッシュタグを参考に、地域や業種に合わせたものを追加します。
このプロセスを繰り返すことで、効率的に多様な投稿文を作成できます。例えば、京丹後の学習塾では、このテクニックを活用して高校生向けの宿題添削ライブ配信の告知文を作成し、大きな反響を得ました。
多言語対応で市場を広げる方法
インバウンド需要の回復に伴い、多言語対応のSNS運用が注目を集めています。AIツールを活用すれば、言語の壁を越えて市場を広げることができます。
具体的な手順は以下の通りです:
- 翻訳ツールの選択:DeepLやGoogle翻訳などの高精度な翻訳ツールを選びます。
- 日本語の投稿文作成:まずは日本語で投稿文を作成します。
- AI翻訳の実行:作成した文章をAIツールで翻訳します。
- ネイティブチェック:可能であれば、翻訳された文章をネイティブスピーカーにチェックしてもらいます。
- 多言語投稿:日本語と翻訳言語を併記して投稿します。
例えば、外壁塗装業者がこの方法を用いて英語と中国語の投稿を始めたところ、外国人居住者からの問い合わせが増加し、新たな顧客層を開拓することができました。
人間にしかできない部分の見極め方
AIツールは非常に便利ですが、全てをAIに任せるわけにはいきません。人間ならではの感性や経験が必要な部分もあります。以下は、人間が担うべき重要な役割です:
- ブランドの個性の反映:AIが生成した文章に、自社独自の言い回しや価値観を加えることで、ブランドの個性を表現します。
- 地域性の反映:AIは一般的な情報は把握していますが、地域特有の言葉遣いや文化的背景は人間が補完する必要があります。
- 顧客との感情的つながり:コメントへの返信や、DMでの対応など、顧客との直接的なコミュニケーションは人間が行うべきです。
- 倫理的判断:投稿内容が適切かどうかの最終判断は、人間が行う必要があります。
- クリエイティブな発想:新しいキャンペーンのアイデアや、独創的な投稿企画は、人間の創造性が欠かせません。
例えば、肉の山形屋では、AIが生成した基本的な投稿文に、店主自らがハーレーダビッドソン乗りならではの言葉遣いや体験談を加えることで、ターゲット層との強い共感を生み出しています。
このように、AIツールと人間の強みを適切に組み合わせることで、効率的かつ効果的なInstagram運用が可能になります。次のセクションでは、これらの手法を実際に活用して成功を収めた事例を詳しく見ていきましょう。
注目の成功事例に学ぶ実践テクニック
これまで解説してきたSNSマーケティング戦略とAIツールの活用方法を、実際のビジネスでどのように応用すれば成功につながるのでしょうか。ここでは、40-60代をターゲットにInstagramを効果的に活用し、目覚ましい成果を上げた2つの事例を詳しく見ていきます。これらの成功事例から、皆さんのビジネスにも応用できる具体的なテクニックを学んでいきましょう。
[事例1]ターゲットを絞り込んで成功した肉の山形屋
肉の山形屋は、従来の精肉店のイメージを覆し、ハーレーダビッドソン乗りをメインターゲットに据えたユニークなマーケティング戦略で成功を収めました。
具体的な戦略と成果は以下の通りです:
- ターゲット絞り込み:
- 店主自身がハーレー乗りであることを活かし、40-60代のハーレーダビッドソン愛好家に焦点を当てました。
- 「バイクと肉」という意外な組み合わせが話題を呼びました。
- コンテンツ戦略:
- ツーリング後のBBQレシピや、ライダー向けの高タンパク低脂肪メニューなど、ターゲット層のニーズに特化した情報を提供しました。
- 店主自身のツーリング写真と共に商品を紹介し、ライフスタイルと商品を結びつけました。
- コミュニティ形成:
- ハッシュタグ「#ハーレーライダーの晩ごはん」を作成し、顧客参加型のコンテンツを促進しました。
- 定期的にライダー向けの店頭イベントを開催し、その様子をInstagramで発信しました。
- AIツールの活用:
- Gammaを使用して、ライダー向けの投稿文のベースを作成し、そこに店主独自の言葉遣いや体験談を加えました。
- ハッシュタグ分析ツールを活用し、効果的なタグ付けを行いました。
成果:
- フォロワー数が半年で10倍に増加(500人→5,000人)
- 休日のツーリング客来店数が3倍に増加
- オンライン注文の売上が前年比200%増
この事例から学べる重要なポイントは、ターゲットを明確に絞り込むことで、より深い共感と強いコミュニティを形成できるということです。また、店主の個性や趣味を前面に出すことで、ビジネスに人間味を持たせることの重要性も示されています。
[事例2]プロセス共有で信頼を獲得した花工房
花工房は、プロセスエコノミーの考え方を取り入れ、花束制作の裏側を丁寧に紹介することで、40-60代の女性を中心に大きな支持を得ました。
具体的な戦略と成果は以下の通りです:
- プロセスの可視化:
- 花の仕入れから花束完成までの全工程を、ストーリーズやリール機能を使って詳細に紹介しました。
- 花言葉や花の育て方などの豆知識を交えて、教育的な要素も取り入れました。
- 顧客参加型コンテンツ:
- 「今日の花束」の色や花の種類を、フォロワーの投票で決定するイベントを定期的に開催しました。
- 完成した花束の写真を投稿し、制作過程を見守ったフォロワーとの絆を深めました。
- 地域密着型の情報発信:
- 地元の花農家さんの紹介や、季節の花の見頃情報など、地域に根ざした投稿を行いました。
- 地域のイベントや祭りに合わせた花束の提案を行い、地元顧客との結びつきを強化しました。
- AIツールの活用:
- 画像認識AIを使用して、花の種類や色の組み合わせに関するデータを収集し、人気の傾向を分析しました。
- 自然言語処理AIを活用して、コメントやDMの内容を分析し、顧客ニーズの把握に役立てました。
成果:
- Instagram経由の注文が全体の40%を占めるまでに成長
- リピート率が30%から60%に向上
- 地域のイベント装飾の依頼が3倍に増加
この事例から学べる重要なポイントは、製作プロセスを丁寧に紹介することで、商品の価値と職人の技術への理解を深められるということです。また、顧客参加型のコンテンツを取り入れることで、エンゲージメントを高め、強い顧客ロイヤリティを構築できることも示されています。
これらの成功事例から、以下のような共通戦略が浮かび上がってきます:
- ターゲットの明確化と深い理解
- 独自性のある視点やストーリーの提供
- プロセスの可視化による信頼構築
- 顧客参加型のコンテンツによるコミュニティ形成
- 地域性を活かした情報発信
- AIツールの効果的な活用と人間味のあるコミュニケーションの両立
これらの戦略を自社のビジネスに合わせてカスタマイズし、実践することで、40-60代をターゲットにしたInstagramマーケティングで成功を収めることができるでしょう。
次のセクションでは、これらの学びを踏まえて、明日から実践できるアクションプランをご紹介します。具体的な手順と共に、継続的な運用のためのチェックリストもお伝えしていきますので、ぜひ最後までお読みください。
明日から実践!アクションプラン
これまで学んできたSNSマーケティングの戦略とAIツールの活用法、そして成功事例から得られた知見を、実際のビジネスで活かすためのアクションプランをご紹介します。40-60代をターゲットにしたInstagram運用を成功させるための具体的なステップと、継続的な改善のためのポイントをお伝えします。
初期の10投稿計画の立て方
アカウントを立ち上げたばかりの段階、あるいは休眠状態から再開する際の最初の10投稿は、その後の成長を左右する重要な要素です。以下のステップに従って、効果的な投稿計画を立てましょう。
- 自己紹介シリーズ(3投稿)
- 1日目:ビジネスの概要と理念を紹介
- 3日目:経営者や主要スタッフの人柄が伝わる投稿
- 5日目:商品やサービスが生まれた背景やストーリー
- 商品・サービス紹介(4投稿)
- 7日目:ベストセラー商品のビフォーアフター
- 9日目:商品開発や製造プロセスの裏側
- 11日目:顧客の声や成功事例の紹介
- 13日目:季節限定商品や新サービスの告知
- コミュニティ形成(3投稿)
- 15日目:地域イベントへの参加報告
- 17日目:他の地元企業とのコラボ企画
- 19日目:フォロワー参加型のキャンペーン告知
この計画に従って投稿を行う際は、以下の点に注意しましょう:
- 各投稿にはハッシュタグを19個付けること(地域名、業種、商品名など)
- 写真は1投稿につき3-5枚を基本とし、多角的に商品やサービスを紹介すること
- 必ずBGMをつけること(著作権フリーの音源を使用)
- キャプションは長めに書き、プロセスや背景情報を丁寧に説明すること
エンゲージメント測定と改善方法
投稿を続けるだけでなく、その効果を測定し、継続的に改善していくことが重要です。以下の手順で、エンゲージメントの測定と改善を行いましょう。
- 基本的な指標の確認
- フォロワー数の推移
- いいね数、コメント数、保存数
- リーチ数(投稿が表示された回数)
- エンゲージメント率の計算
エンゲージメント率 = (いいね数 + コメント数 + 保存数) ÷ フォロワー数 × 100 - 投稿ごとの分析
- 最もエンゲージメント率が高かった投稿の特徴を分析
- 時間帯、曜日、コンテンツタイプ(写真、動画、カルーセル)などの要素を確認
- A/Bテストの実施
- 同じ商品でキャプションの長さや写真の枚数を変えて投稿し、結果を比較
- 異なるハッシュタグセットで投稿し、リーチ数の変化を観察
- フォロワーの声を聞く
- ストーリーズの質問スタンプを使ってアンケートを実施
- DMで直接フィードバックを求める
- 改善策の実行
- 分析結果に基づいて、投稿内容や頻度を調整
- 好評だったコンテンツタイプを増やす
- エンゲージメントの低い時間帯の投稿を避ける
これらの測定と改善を繰り返すことで、徐々にエンゲージメント率を高めていくことができます。
継続的な運用のためのチェックリスト
長期的にInstagramを効果的に運用していくために、以下のチェックリストを活用しましょう。毎週または毎月、このリストに基づいて運用状況を確認し、必要な改善を行っていきます。
□ 投稿の一貫性
- 週に最低3回は投稿しているか
- ブランドの世界観や価値観が一貫しているか
□ エンゲージメントの状況
- コメントへの返信を24時間以内に行っているか
- DMの返信を適切に行っているか
- フォロワーからの質問や要望に対応しているか
□ コンテンツの多様性
- 写真、動画、カルーセルなど、様々な形式の投稿を行っているか
- 商品紹介だけでなく、顧客の声や裏側の情報なども発信しているか
□ ハッシュタグの最適化
- 定期的に効果的なハッシュタグの見直しを行っているか
- 新しいトレンドハッシュタグを取り入れているか
□ フォロワー層の分析
- ターゲットとする40-60代のフォロワーが増えているか
- フォロワーの興味や行動パターンに変化はないか
□ 競合分析
- 競合他社のInstagram戦略をチェックしているか
- 業界のトレンドや新しい取り組みをフォローしているか
□ AIツールの活用
- 投稿文作成や画像編集にAIツールを効果的に活用しているか
- AIの提案を鵜呑みにせず、人間の視点でチェックしているか
□ オフライン施策との連携
- 店舗やイベントでInstagramフォローを促進しているか
- オフラインの顧客をオンラインコミュニティに誘導できているか
□ 新機能への対応
- Instagramの新機能をいち早く試しているか
- 新機能を活用した独自のキャンペーンを企画しているか
□ 成果の可視化
- Instagram経由の問い合わせや売上を正確に把握しているか
- 経営陣や他部門と成果を共有しているか
このチェックリストを定期的に確認し、必要な改善を行うことで、持続可能なInstagram運用が可能になります。また、これらの項目を社内で共有することで、チーム全体でSNSマーケティングの重要性を理解し、協力して取り組むことができるでしょう。
以上のアクションプランを実践することで、40-60代をターゲットにしたInstagramマーケティングを効果的に展開できます。初期の投稿計画を立て、継続的にエンゲージメントを測定・改善し、チェックリストを活用して運用を最適化していくことで、着実に成果を上げていくことができるでしょう。
最後に、SNSマーケティングは日々進化する分野です。常に最新のトレンドやテクニックをキャッチアップし、自社のビジネスに合わせて柔軟に戦略を調整していくことが重要です。ジャイロ総合コンサルティングでは、このような最新のSNSマーケティング戦略に関する研修やコンサルティングも行っていますので、さらなる成長を目指す方は、ぜひご活用ください。
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