危機管理の本質とは(6) 実践的な訓練におけるAARとファシリテーション

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■実践的な訓練に不可欠のAAR(アフター・アクション・レビュー)
前回は、実践的な訓練には、AAR(After Action Review
【アフター・アクション・レビュー】)という
体系的な手法が必須であると述べた。

アフター・アクション・レビューは、アメリカ陸軍の
訓練から生まれた検証手法である。
重要なポイントは、検証プロセスの中にファシリテーターが
参画し、良し悪しを一方的に第三者が評価するという手法
ではなく、参加者自らが理解を深め、改善テーマを抽出できる
ように支援することである。
あくまでも、参加者が主体的に参画し、自らが改善に向けて
気づきが得られるように援助するところに特徴がある。

おそらく誰しも、ああしなさい、こうしなさい、と言われて
面白いわけがない。 最後は、一体何が駄目だったんだろう、
何故上手くいかなかったんだろう、どうすれば良くなるんだろうか、
と自らが真剣に向き合わない限り、効果的な改善には向かわない。
前回も述べたように、このAARには徹底して検証するという
姿勢が貫かれている。流石、プラグマティズムのアメリカだ
と感心させられる。

■AARの防災訓練への導入
読者の皆様も参加されたことがあるであろう、年1回実施される
防災訓練は非常に重要である。 だからこそ、その訓練で重要なのは、
やりっぱなしではなく、必ず反省会をすることである。

言っておくが、反省会であって、飲み会ではない! 
もちろん、終わった後の飲み会までを否定するものではないが、
できれば、きちんと反省会、すなわちAARを実践した後にしてほしい。

最初はなかなかファシリテーター役をこなすのは難しいかもしれないが…。
いや、そもそもAARに重要なファシリテーションって何? ということにもなろう。

実は、危機管理・防災・BCPコンサルタントとして私自身が
常に自分に意識しているのが、クライアント(相談者)との
打ち合わせや会議の場に参加する際の、このファシリテーター
としての役割である。

一方的に説明やアドバイスをすることがないよう、参加した
メンバーが主体的に参加し、メンバー自ら積極的に発言できる
ような場づくりに腐心している。 すなわち、私自身が
ファシリテーターであることを常に意識しているのである。

防災訓練もしかりである。 まず、ファシリテーターとして
その防災訓練が何を目的としていたのか、そして、達成すべき
目標は何だったのかを明確にした上で、一人ひとりが主体的に
反省し「何処がうまくいかなかったのか?」「何故上手くいか
なかったのか?」「どうすれば改善されるのか?」を真剣に
考えてみることである。

この検証を経ることによって、防災訓練がより実践的なものに
なっていく。 これは案ずるより産むが易しである。 まずは
やってみることが重要である。 最初はたどたどしくても
徐々に機能し始めるようになる。 それでも、いや、最初から
ファシリテーションの何たるかを知らないのに無理だ、と
思われる方は、是非ファシリテーションの専門家やAARを
実践しているコンサルタントに相談していただきたい。
本を読んでもファシリテーションはなんだか難しそう、と
思われている皆様には、ファシリテーションの実際を見て
もらうのが一番であろうから。

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