キャッシュレス決済導入シリーズ〜消費者の視点から見たメリットを挙げる

スタッフからのお知らせ

デジタル化社会へ移行する一段階として、国を挙げて進められているキャッシュレス。今回はシリーズを掲載するスタッフの筆者自身が消費者の目線から、キャッシュレス決済の本当のメリットは何だろう? と考えてみました。

 

ポイント還元がはじまりました

10月になりました。多くのお店やコンビニなどの店頭で「キャッシュレス、ポイント還元!」のPOP広告が見られます。筆者自身も早速キャッシュレスで買い物をしましたが、1円、2円でも「還元」されていることをレシートで確かめると、ほんの少しとは思っても、嬉しい気持ちになりました。

 

キャッシュレスなのに、煩わしいのはなぜ

キャッシュレスに対応している店は確かに増えました。しかし一部対応していないサービスがあったり、もしくは店員が理解していないために「使えません」と言われてしまったりするなど、不便を感じることがありました。自分が使用したいキャッシュレス決済サービスに対応しているか、していないのか。店員に尋ねたり、自分で調べたりと、確認することが多くなりました。

それではキャッシュレスにしたメリットは無いのだろうか? 筆者なりに試行錯誤した結果、メリットはちゃんとありました。解説するためにはまずキャッシュレス決済について、消費者の立場から整理してみます。

 

キャッシュレス決済の具体的な手順

キャッシュレス決済で利用する電子決済サービスを挙げてみます。

PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、メルペイ、ファミペイなど。

(他に携帯電話各社のサービスもありますが、ここでは省きます)

この中からいくつかを試してみました。共通する仕組みをまとめます。

  1. アプリをダウンロードする
  2. 支払いを行う銀行口座またはクレジットカードを登録する
  3. 利用可能とする金額をチャージする
  4. 店舗でバーコード、またはQRコードを提示して支払う
  5. 残額が少なくなったらチャージする(または自動的にチャージを行うオートチャージ設定が付いているものもある)
  6. 4、5繰り返し

電子決済サービスのアプリによってはアプリ内に連携できるポイントカードシステムが内蔵されているものもありました(例:PayPayアプリ内にモバイルTカードがリンクされている)。

 

キャッシュレス決済の問題点

お札や小銭を数える手間が減る。来年の6月までは、ポイントが還元される。

消費者に嬉しいポイントもありますが、やはり心配なのは「余計な出費」です。増税後もお金に困ることが無いよう、家計をコントロールしていかなければなりません。

筆者は「チャージする」ことに抵抗感がありました。チャージする方式では、支払い前に残額を気にしながら使わなければなりません。残額が足りない時、ささっとすぐにチャージできるかと思うと、そうではありませんでした。アプリからチャージ画面に遷移して、それからそれから。これではチャージが必要になる度に手間がかかってしまいます。

「オートチャージの設定」というものもありますが、もし使用したら、今度はいくらでも使ってしまうのではないか。それもまた心配です。

 

解決法の一例

そこで考えたのが、既に保持していた「デビットカード」の活用です。iPhone(7以降)のWalletアプリに登録し、カードに付帯されている電子マネー(QUICPay)を通して支払うことで、レジの読み取り部にスマホをかざすだけで決済ができるようになりました。

デビットカードなので、銀行のアプリで確認すれば口座の残高で使えるお金がいくらあるかがすぐにわかります。銀行口座にいくらあって、アプリにいくらあって・・・と分けて考える手間を省くことができました。

 

メリットの一例

キャッシュレス決済を利用し始めて感じたメリットを挙げます。

1.お金を数える手間が必要無くなる

お札、小銭を数えることがこれまでは当たり前だったので、気にも留めませんでした。しかし実際キャッシュレスで支払いが済むようになると、現金を数えることを手間に感じるようになりました。お客の立場ですらそう感じるのですから、レジを担当されている店員の方にとっては大きな違いだろうと思います。

2.手元に現金を用意する必要が少なくなる

現金でしか支払えない場所が少なくなったため、現金をあまり持ち歩かないようになりました。公共料金の支払いなど、まだ現金を使用する必要のある場面はありますが「いつまでにいくら引き出しておかないといけない」予定が少なくなり、余分な手間が省けました。このポイントはまだすべての支払いに渡ることではありませんので、今後にも期待したいところです。

3.ポイント還元(キャッシュバック) ※2020年6月迄

このポイントは消費者にとってはありがたい反面、期間が限られているので、3番目のメリットに挙げました。消費税増税されたことによる支出増加への懸念(痛税感)は和らぐものの、それでは2020年7月以降にどの程度の予算計画の変更が必要なのか? ポイント還元(またはキャッシュバック)があるために、目に見える形での支出から腹勘定を身につける、ことはできなさそうです。『使えるお金』と『買えるもの』とのバランス感覚を、ほんのりと改める必要がありそうです。

4.お金を数字で考えられる

お金というものは、これまで「現金」を基準に考えられてきました。「現金」には「労働の汗と涙」が象徴されていたように思います。それ自体は悪いことではないと思いますが、改めて考えると「使うのがもったいない」という意識がかなりあったことに気づきました。適切な商品・サービスにお金をかけることで、適宜利便性を得て、生活を楽に。豊かにしていく。このような在り方に移行しつつある今、お金を数字で捉えることでお金に対する過度な評価を改め、適切に評価していくことが大事になっていると感じました。

 

自分に合ったキャッシュレス決済で、ストレスを減らす

結果としては、何をどう使うかというよりも、自分に合った方法を見つけることが大事だと気づくことができました。

ポイント還元については「キャッシュレス・ポイント還元事業登録加盟店」であることが店頭に掲示されているかどうか? を気にするだけで済みます。

ここまでの結論にたどりつくまでに、紆余曲折ありました。それについては後日談として、息抜きがてらにお読み頂けるようなものを、また別の機会にでも書きたいと思います。

消費者視点としてはポイント還元が「無い」より「有る」方が嬉しいです。日用品であれば、お店をいくつも周って安いものを探すよりも「ポイント還元が有る店」に入って陳列された品揃えの中から商品を選ぶ方が、体力的にも精神面でも消耗が少ない。「ポイント還元が有る店」にお客様が流れるのは、ごく自然なことではないでしょうか。

 

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