DX支援 地域商工会議所の役割と導入支援の具体策 経営指導員研修ダイジェスト講座1回目

DXが地域経済活性化の「決めて」になる

長引くコロナ禍にあたり、市場ニーズが変化しつつある時代となりました。戦後最大の危機的状況とも揶揄されるコロナ禍で、中小企業が存続するために不可欠なのが企業のDX化です。

社会環境が大きく変化した今、DX化における可能性と基本的な知識を学ぶことが大いに求められています。先日、地域の商工会議所・商工会の経営指導員を対象にした経営指導員研修が実施されました。

第2回目経営指導員研修ダイジェスト講座 「DXが地域事業者に必要な理由」 

第3回目経営指導員研修ダイジェスト講座 「DXと売り方改革・SNSプロモーション改革」  

DXとは

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称です。ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるという概念として、さまざまな業種でDX化への取り組みが推奨されています。

デジタルシフトも同様の意味とされ、バリューチェーン・ヒト・モノ・コト・カネにおける効率性と、業務プロセスの効率化を進めることで売上拡大と業績向上を図ります。

また、「デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション」として、「デジタル技術とビジネスモデル手法を用いて、ビジネスプロセスを変化させ、業務を効率化し、業績を改善すること」と定義されています。また、2018年には経済産業省が具体的な定義を

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化、風土を変革し、競走上の優位性を確立すること」

と、公表しています。

ビジネスにおけるDXとは

デジタルで、会社を・ビジネスを・製品・サービスを・業務プロセスを・組織や制度をトランスフォーメーションすることで、優位性の確立を図ります。

デジタル化によって、ローカルとしての不利を有利へとトランスできる可能性があるとされます。企業らしさを持続させながら、大きな可能性を見出すことができます。

2021年9月1日設置「デジタル庁」とは

日本の行政機関のひとつとして、デジタル社会の形成に関する内閣の事務を内閣長官と共に助け、その行政事務の迅速かつ重点的な遂行を図ることを目的として内閣に設置されます。

日本国内の企業がデジタル化に取り組むことが、他国との競走場の優位性を得るのに必須であり、経済的損失における危機感があるための設置ともされます。

経済産業省のDXレポート「2025年の崖問題」

日本国内の企業が市場で勝ち抜き、存続していくためには、DX推進が必要不可欠であり、DX推進をしなければ業務効率・競争力の低下は避けられないとされています。

そして、競争力が低下した場合を想定して、2025年から現在の約3倍・約12兆円もの経済損失が年間で発生すると予測されており、これを「2025年の崖」と表現しています。

これは、経済産業省がDX推進ガイドラインの提示に際して発表された資料「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」に明記されています。

企業でのDX推進が課題となっている理由

  1. 既存の基幹システムやソフトウェアなどが時代遅れの「レガシーシステム」になる
  2. 結果としてエスカレーション・オブ・コミットメントの危険

このように、時代遅れのレガシーシステムによって、ユーザーニーズとのズレや保守コストの増加等による収益圧迫、不慮の事故(みずほシステム障害など)が増加していきます。さらに、「賞味期限切れの戦略化」となり、事業継承がうまくいかない要因となってしまいます。

地域経済崩壊を防ぐDX化

データを活用しきれずにDXを実現できないと、市場の変化に対応したり、ビジネスモデルを柔軟・迅速に変更したりできずに、以下のような事態を招いてしまいます。

  • デジタル競争の敗者に
  • ユーザーのデジタルニーズに追いつけない
  • システムトラブルの高まりへの対応

中小企業や零細企業におけるDX化の問題は、商工会議所として正念場の時期を迎えています。DX化が進まないと、地域と地域経済は完全に遅れをとってしまい、地域経済崩壊の恐れがあることを知っておくことが大切です。

これらが、「2025年の崖」に落ち込む、或いは事業継承がうまくいかない要因とされています。

商工会議所の新しい可能性

中小・零細企業の低生産性を改善することは、地域商工会議所の重要課題です。また、アフターコロナとは、0コロナにはならないという認識が重要です。コロナが落ち着いたら元の状態に戻るのではなく、Withコロナとして進んでいかなければなりません。

ゆえに、コロナ禍においては、「サプライチェーンの国内回帰・強靭化」と「感染症対策の人流抑制に対応できるDX」としても求められています。

こうしたことから、企業においてDXを導入することは、コロナ禍でも企業を存続させ、事業継承を実現するうえにおいて、地域経済を主導する商工会議所の可能性や役割は大きいことが分かります。

地域中小・零細企業の生産性向上はDX化が決めて

今後、企業においてWithコロナの中、リモートワークを否定することが企業としての存在を否定することにもなり兼ねません。

これら、地域商工会議所のDX導入に向けた働きかけは政策面(デジタル庁)からも不可欠とされています。

DXの戦略的導入

ここでは、ローカルと中小企業を救うDXの戦略的導入のポイントを学びました。コロナ禍と相まって進む「少子高齢化」と、止まらない「需要の減少化」に対応していかなければなりません。

この上でも、肝心なのはDXであること、そして戦略的に導入していく必要性を学びました。DX導入におけるポイントは以下の通りです。

  • できる範囲でデジタル化していき効率化を図る。硬化性を高めて収益を増やす。
  • 無理せず、コストをかけず小さく始める。例えばZoom無料プランを活用して業務ミーティングを始めてみる。
  • 遠方の既存取引先と調整会議など、とにかく使ってみる。
  • リモート営業の可能性が見えてくる。トランザクションコストの無化、または大幅削減、チーム営業による受注率の向上

このように、マーケティング視点でビジネスを分解し、デジタル化することで有利化及び合理化を実現できます。また、ここでは具体的な対応策についての提案と、実際にDX支援における進め方と可能性を取り上げられました。

経費削減効果に向けての具体策

  • トランザクションコストの大幅低減
  • 時間の節約
  • 効率化・合理化

営業力向上効果に向けての具体策

  • 営業におけるトランザクションコストの大幅軽減
  • 出張時間の削減による効率化
  • チーム営業化による成約率の向上

業績向上において鍵となるのは、Place・PromotionをDX化することで、売れる仕組みを作っていきます。

まとめ

以上、地域商工会議所の役割と導入支援の具体策として、「経営指導員研修ダイジェスト講座1回目」を振り返りました。コロナ禍における中小企業や地域事業者にDXの導入の必要性・基礎的知識・導入のポイントと方法などを理解してきました。

ジャイロ総合コンサルティング株式会社では、DXに関する基礎的知識と必要性を理解し、経営戦略にどうDXを組み込めば良いのか?IT が苦手な経営者でも取り入れることが容易な分かりやすい活用方法に関して実践的に学べる経営指導員向けのDX支援研修を実施しております。

DXに対応することで、時間と距離にかかるコストが限りなく0に近くなります。今後の高齢化社会における雇用機会にも十分に貢献できる可能性がある「希望の決めて」となります。

コロナ禍における企業が存続する重要な鍵となるため、DX導入を検討している企業様はどうぞお気軽に、ジャイロ総合コンサルティング株式会社までご相談ください。

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