ジャパネットたかたの事業承継が参考になる!

渋谷ブログ講師ブログ

日経ダイヤモンドオンラインにジャパネットたかたの事業承継についてのインタビュー記事が掲載されていました。当時は非常に話題になった社長交代劇でしたが、改めて事業承継の経緯を読むと今後事業承継を考えている事業者にとても役立つ内容が含まれていましたので共有させていただきます。

ジャパネット創業家親子が今だから話せる事業承継の真実「なぜ父は息子に全てを託し身を引いたか」

https://diamond.jp/articles/-/340071

一般的には伴走しながら徐々に事業承継をしていくものですが、ジャパネットたかたの元社長、高田明さんは会長職や院政は引かずに潔く引退されました。

記事を読んでいて面白いのが、実際には伴走しながら見極めていたという点です。思いつきで事業承継をさせたわけではなく、様々な事業を通じて経営者としての資質を見極めていたわけです。

事業承継は自分や会社のためではなく社員のため

事業承継はややすると、自分のために行うという発想に陥りがちですが、このインタビューでは事業承継は社員のためと言及されています。

社員にとってどうなのか?という観点で後継者を選んだわけです。

そして見逃せないのが、2004年の顧客情報漏洩事件という有事対応のために後継者が入社したという点です。平時と有事では人というものは変わると思っています。

平時には優秀であっても、有事になるととたんに駄目になる人がいる。
平時はとても信頼の厚い人だったのに、有事になると簡単に裏切る人がいる。

※直近で言えば、大谷翔平と水原一平問題なども近いと思っています。平時であれば良い人だったのかもしれませんが、ギャンブル依存症という追い込まれた状況になると人は一変することがあります。経営としてはその変化を予測して付き合わないと痛い目に合うわけですがなかなか見抜くことは難しい。

有事なると、その人の本質がわかりやすく表出します。だから危機的状況こそ、その人の本質が見える絶好の機会と言えるでしょう。危機をともに乗り越える、そんな経験は事業承継や幹部や役員の信頼性を図るには有効な手段と言えるのではないでしょうか。

危機的状況という有事を収めるために入社したのは、後継者を見極めるうえではとても良いタイミングだったのだと思います。

事業承継は”衝突型””服従型””逃避型”

高田明さんがインタビューで、事業承継は衝突型、服従型、逃避型の3タイプに分かれるという話しもされています。創業者と後継者が同じ経営タイプであることは稀だと思います。

逆に言えば、同じタイプが事業承継していては、事業を発展させることは難しい。

時代が変われば、テクノロジーが変わる。顧客も変わる。求められるものも変化する。常識も変わる。そんな変化に対応するために事業承継はあるのだと思います。

ですからそこで先代社長と後継者との調整がはじまります。
出方はそれぞれ異なり、良し悪しは無いと思いますが、衝突、服従、逃避のいずれかの形を通じながら理念の承継がなされていく。インタビュー記事でも、衝突の中で企業理念が承継されていったと書かれています。

先代社長と後継者との関係性は企業それぞれですが、企業理念の承継を行うためには長い調整期間が必要となります。そういう意味でも、事業承継のあり方を改めて考えさせられました。

ぜひ記事をご覧ください。

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