「ローカル・中小企業」にチャンスが見え始めた ~「1/10,000マーケティング」理論の序説(4)
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地域(ローカル)にとっては当たり前で珍しくもないモノが、知らない人にとってはとても珍しく、興味深いモノにうつる。そして、「珍しい」ということは「人と同じものは嫌だ」という感情と、すなわち経済心理学でいうところの「スナッブ効果」と結びつき、商品・製品の付加価値となる。
そう、視点を変えればローカルには「欲しいモノ」が溢れているということになる。にもかかわらず、ローカル・中小企業の苦しい現状は否定したくても否定できない。
例えば、地域の過半を占めるローカル・中小企業の多くが往時は年商3千万円で夫婦二人と子供一人の家族経営でやってきた。物販でも35%程度の粗利は確保でき、1,050万円の粗利でも家賃等の固定費が低く充分にやってこられた。
それが、地域顧客の大幅減少で、3千万円が2千万円以下の年商になって「食えなくなった」というのが現状なのだ。
しかし、いま私たちの身のまわりにあるものを存分に活用すれば、まだ道は開ける。失った「1千万円/年」を取り戻し、ローカルで暮らしたいと考えるIターン、Uターンの小規模起業者が起業1年目で「やっていける」状態を確立することもできるのだ。
地域内の小規模企業と起業の成功の集合が、地域を活性化する最後の梃(てこ)になる。
なぜなら、地域の企業の99.7%以上が中小企業であり、その過半は小規模事業者であり、そこが良くなること以外に地域経済の活性化は無いのだ。
希望は有る。幸いなことに、いま注目されているDXという概念は、使い方によっては「グローカル・ビジネス」を確立するためのものとして機能する。そして、ローカル、小規模、高齢経営者の不利をカバーしてくれるものである。
グローカルとは「地域の文化に寄り添った事業を、世界を対象にして展開する」ことである。それが、DXの進展により、コストを気にせず可能になったのである。
DXは分かる必要はない。使ってしっかり儲ければ、それで良しなのだ。今時で言えば、分からないけれど上手に使っているモノがほとんどだ。スマホが使いこなせるだけで充分対応できるのがDXだと思ってもらいたい。
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