お客様への直接販売で売上アップ!~BASEとペライチでネット販売を始める~
講師:渋谷雄大
ネット販売を始めるのに非常に便利な時代となりました。さらに長引くコロナ禍によって、特に65歳以上の世代ではスマートフォンの購入が浸透し、ネットショッピングを楽しむ人が増加してきています。
ネットショップは今も昔もありますが、共通するのは、どの商品をどんなプロモーションで、どういうお客様に届けるのか?といった整合性と一貫性が重要だということです。ただし、昔とは違う点は、今はネットショップを作るのにコスト0円で始められるという点です。
さらに、同時にいくつものお店を手軽に出せる時代となりました。そのうち、当たったものを残していけば良いといったように、ショップをもつハードルが非常に低くなっています。
今回は、「お客様への直接販売で売上アップ!~BASEとペライチでネット販売を始める~」と題して、ネット販売を始める上で知っておきたいポイントを解説して頂きました。
ネットショップがうまくいくには?
ネットショップで売れるようになるためには、ただ商品を置くだけではなく、作ったものに対してどうやって価値を付けていくのか?という、以下のような魅せ方や売り方がポイントとなります。
①買ってもらえる商品を扱っているか
ネットショップは、同じような商品・価格による競争が激しいため、競争に負けない商品の魅せ方をしなければなりません。そのため、値段や生産地・こだわりなど比較対象を明確にする必要がある。
②1万分の1マーケティング
実店舗販売では難しくても、ネット販売では1万人に1人が勝負になります。それは、1万人に1人の変わり者をターゲットに商売をしていくということですが、変わり者に買っていただくということは、オタクを指しています。要するに、ある分野・人・モノにこだわりがある人たちをターゲットに商品を売っていきます。
③オタクを狙ったネット販売
オタクのように、そのもののファンで愛着があり、こだわりがあるため、ずっと離れないという特徴があります。これを狙えるのがネットショップです。
他に買うところがない、地元にない商品をここのネットショップでは購入できる!というレア感や特別感によって、正規の値段で買ってくれるようになります。このように、どこにでもある商品ということではないため、単価を上げやすいといったメリットがあります。
④2~3割高い値段で買ってくれるお客様を見つける
ここでは、商品を売る際の「売り方」の工夫について、実例を挙げて教えて頂きました。例としては、まぐろの切り身を販売しているネットショップでは、スーパーに勝てない工夫として取り入れたのが、マグロを釣っている動画を観てもらえるようにしたことです。
商品として売っているマグロが、どれだけの労力を経てショップに並んでいるのかを臨場感と共に提示することで、店長のこだわりや思い入れが客層に伝わるという狙いです。
また、プレミアがついているウイスキーを売るショップは、店長自らが樽本まで行き試飲・目利きをする過程をメルマガで発信することで、自分の目利き力やウイスキーへの思いを伝えています。
このように生産者の生の声を聞かせて、生産者の苦労を見せることで単価を上げやすくする、労力を単価に転嫁できることを「トレーサビリティ」と言います。また、完成品だけを見せるのではなく、途中段階の過程を見せながら客層を巻き込んでいき、ファンになってもらうことを「プロセスエコノミー」と言います。
どんなに大変で、どんな思いで製品が出来上がるのか、丁寧にプロセスを伝えることで商品が売れていくことを狙います。これらを手軽にできるのが、インスタライブなどSNSです。
お客様獲得の基本戦術
お客様を獲得するための基本戦術として欠かせないのが「アツメル・ウル・ソダテル」です。以下の基本戦略をしっかりと決めることが非常に重要です。
アツメル | 集客・認知・見込み客獲得・SEO対策・PPC広告・リスティング広告・コンテンツ更新・ホームページに誘導する・確率を把握することで効果測定しやすい・ネット広告・逆算しやすい |
ウル | 新規客獲得・セール・ネットショップの作り方 |
ソダテル | 固定客・ファン獲得(メルマガ・SNS)・定期配信・紹介サービス |
ネットショップと実店舗販売の違い
ここでは、ネットショップと実店舗販売の違いを区別し、取れる対策を明示しました。
ネットショップは、画面から簡単に退出できることから、パッと見5秒の勝負と言われています。商品に触れたり嗅いだりできないので、写真や解説が非常に重要なポイントとなります。特に、写真はリアル以上に気を使う必要があります。
また、販売者や製造者など、売り手が見えないため、素性を明かしましょう。最近浸透してきているインスタライブなどのライブ配信を活用しながら、商品へのこだわりを伝えて信頼を得ていくほか、質疑応答に対応するなどでファンづくりをしていきます。
そして、誰が購入しているのか?どんな人が利用しているのか?ほかの買い手が見えないのもネットショップの特徴ですが、これは口コミやレビューを表示することで、安心感を与えます。このように、その商品におけるターゲットを明確にします。
ネットショップのトップページ
買いやすく、普通が良い、要するにレイアウトは奇をてらわないということがポイントです。違和感を与えない・ストレスを与えない見え方・魅せ方が重要です。
以下、ネットショップ実例①竹虎 竹材家具のお店を実例とし、レイアウト・イメージ・アイキャッチ・ショーウインドウ・トータルコーディネート・関連商品の掲載などのコツを解説頂きました。ページ内における写真のバランスのポイントを教えて頂きました。
- 欲しくなる写真と感情に訴えかける写真・シチュエーションを入れ込む
- 機能を伝える写真:正確に商品を知るための情報・サイズ感や色
この2つの写真のバランスが重要です。
まずは、ご自身の好きなネットショップを見つけて、お買い物をしてみることがお勧めです。その中で、トップページやレイアウトの手直しを定期的にすることで、お客様を取り込んでいきます。
4Bで人を惹きつける
4Bとは、美人・ビースト(動物)・ベイビー(赤ちゃん)・ビヘイビア(動きのある)写真を言い、シチュエーションをイメージして感情に訴えかける写真を用いて、機能を正確に伝える・商品そのものの写真となるのが売れるネットショップの基本です。
ここでは、伊東屋HPなど実際の実例を挙げて、参考に見ていきました。
ネットショップを始める際に最低限覚えておきたい用語
- サーバー(土地)
- ドメイン(住所)
- ホームページ(建物)
ホームページ開設の流れ
サーバー取得(土地) | サーバーにはいろいろな種類があり、エックスサーバー・さくらインターネット・ロリポップ
月額約500~1,500円 |
ドメイン(住所)の準備 | サーバー取得段階では「〇〇〇.サーバー会社.ne.jp」
自社・事業ドメインに変更「〇〇.事業名.com」 取得料は最初だけ。約1,000~4,000円目安(ドメインによって値段が変わる) |
ホームページ(建物) | サーバー・ドメインがしっかりした状態で初めてHPが作れる |
おすすめのホームページ無料ツール
とりあえずホームページを作ってみたい方には、無料ツールもあります。以下は、サーバー取得やドメインの準備が不要で手軽に始めることができます。ここでは、それぞれの無料ツールについて詳しく説明して頂きました。
- ペライチ
- Ameba Ownd
- Wix
- Jimdo
まずは触ってみることをお勧めします。また、ホームページは作っただけで終わるのではなく、定期的に更新することが重要です。
作りっぱなしが良くないため、ご自身が作りやすいものがベストです。
中小企業・個人事業主がホームページ・ネットショップを持つメリット
- 低コスト
- 店舗・場所が不要
- 広報PRのプラットホーム
- 自社ブランディング
- 最新情報やキャンペーン
- EC連携で直接販売
オンラインショップとネットショップの違い
オンラインショップとネットショップは言い方の違いだけで中身は同じです。
- オンラインショップ:消費者目線
- ネットショップ・ECサイト:運営者目線(売る側)
ショッピングモール型とショッピングカート型(ASP)の比較
ショッピングモール型 | 楽天・ヤフーショッピング・アマゾン・ZOZOTOWNなど |
ショッピングカート型 | BASE・STORES・MakeShop・Shopifyなど |
主要4社の比較
Shopify・BASE・STORES・カラーミーの主要4社について以下の点について比較しました。
- 初期費用
- 月額費用
- 取引手数料
- 決済手数料
- 内容
ネットショップ集客のコツ
潜在客・来店客・購入客・継続客と段階に応じて、集客のためのフォローのポイントとコツを伺いました。一度購入してくれた客層にリピートしてもらためのアフターフォローなど、商品やショップサービスの付加価値について実例交えて説明頂きました。
まとめ
今回は、「お客様への直接販売で売上アップ!~BASEとペライチでネット販売を始める~」と題して、ネット販売を始める上で知っておきたいポイントを解説して頂きました。
初心者でもすぐに始められる、ネットショップ開設から集客のコツまで分かりやすい内容となりました。
昨今の長引くコロナ禍によって、外出がままならない状況・自由さが少ない世の中の流れがあります。コロナ禍でシニア層にスマートフォンが浸透し、ネットショッピングを楽しむ年齢幅が非常に広くなりました。
世の中の流れに逆らわないことが大切とし、自由に買い物ができない時代だからこそ、商品を手元に届けるしくみ・買う手段を作ってあげることが重要と解説頂きました。
ぜひ、ネットショップは無料で始められるものもありますので、まずはご自身ができるところから始めてみてください。
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