補助金等の申請の秘訣
仕事柄、様々な場面で補助金の申請支援、経営革新の申請支援を依頼されることが多い。
申請の前提となる新事業のアイデアが思いつかない経営者に向き合い、何が課題で何を行えば経営が上向きになりそうかの議論から始めて、そこから新事業の提案を行うことは、かなりの頻度になる。
せっかく補助金等を申請するのだから、採択されないことには意味がない。採択されるには秘訣がある。多少の私自身の経験から、採択される申請書の書き方とはどんなものかを書いてみたいと思う。
事業内容や取り組みに新規性があること。
新規性は何より重要である。ただし、考えた事業に新規性がないと思ったとしても、決してあきらめてはいけない。書き方によっては、読み手に新規性があると思ってもらえることは十分にあり得る。例えば、商店街にブティックを開業しようとする人がいるとする。単に、「ブティックを開業」すると書いても、「新規性なし」と判断される。しかし、「古着を引き取るブティックを開業」とすれば、新規性ありと判断される可能性が高い。実際に古着を引き取る業態は、ブティックと併存し得るのだ。
図表を多用すること。
設備や店舗などの写真があれば、極力貼り付ける。数字で表す必要があれば、表形式で表現する。市場調査の結果も、図で表現する。現在は、ネット上に使用できる図やグラフがあふれているので、適切なものを入手して貼り付ける。
長すぎず、簡潔な文章であること。
文章は長くても3行以内とする。どうしても長くなるなら、また論理が長くなりそうなら、文章の前に、タイトル行を入れる。例えば、対象とする市場について記述するなら、改行して、「対象市場」のタイトル行を挿入して、さらに改行する。また、分かりやすくするには、箇条書きの多用が必要となる。
以上、原則は簡単なのだが、実際に書いたり、修正したりとすると、経験がものをいう世界かもしれない。
まもなく小規模事業者持続化補助金やモノづくり補助金の募集が始まる。また、経営革新の認定は中小企業支援の中核になっている。各商工会議所・商工会の経営指導員の方は、ぜひ的確なアドバイスを行い、会員企業の支援を継続して頂きたい。
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