OODAループで創業を成功に導く(創業セミナーでお話していること)
PDCAとOODAで創業成功の道筋をつくる
P(PLAN=計画)、D(Do=実行)、C(check=評価)、A(Act=改善)の頭文字を取ってPDCAサイクルと言われている改善手法があります。どんなセミナーでもPDCAという考え方はまずはじめに教えられることなので知っている方も多いのではないでしょうか。
計画した、実行して、評価して、改善。そしてまた計画を修正する。という流れでできています。歴史がある程度あって先が読める企業であればPDCAサイクルを回すことは必要不可欠です。
一方で、OODAとは、O(Ovserve=みる)、O(Orient=わかる)、D(Decide=きめる)、A(Act=動く)の頭文字を取っています。
ではこれから創業したいと考えている創業希望者の場合はどうでしょうか?
PDCAとOODAの違い
PDCAサイクルとは、もともと、生産管理や品質管理で使われている手法が発端であるため、比較的、先行きが読みやすい取り組みに対して効果的な手段と言えます。
先が見えている状態の企業であれば、大きく予想が覆ることはありませんので、微調整を繰り返すことで十分対応可能なわけです。
一方、OODAループとは、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐が考え出した理論で、前方を飛行している戦闘機の変化を予測して即時対応するための手法で、要するに変化が激しい状況においてどのように立ち回っていくのか?ということに主眼が置かれています。
創業という先行きが読みにくい状況の場合、激しい変化に対応しやすいOODAループが向いているというのが私の考えです。
創業者はちゃんとO(みる)をやろう!
創業塾や創業セミナーに参加いただく受講者のうち、全くの想像・理想で創業テーマを決めている方が全体の3割程度はいるように感じます。
要するに、一度も自分がやりたい事業の実態や現状を見ることなく憧れだけで始めてしまうケースです。
ケーキ屋をやろうとしているが、実際にケーキ屋を出そうとしている候補地に足を運んだことがない人。
士業(中小企業診断士や社労士など)の資格を取れば稼げると思っている人。
自分自身で考えたアイデア商品があって、必ず売れると信じ込んでいる人。
とにかくまだ何も始めていないのにも関わらず、すでに机上の空論でうまくいくと信じ込んでしまっている人が意外なほど多いんです。
自分のアイデアに惚れ込んでしまったというところでしょうか?
OODAループで言えば、はじめのO(みる)という段階がすっぽり抜けている人です。
創業するにあたって、まず事業計画(創業計画)を作りなさいと指導されますが、その数字や根拠が完全な机上の空論になっている方がほんとうに多いのです。
創業したい人にまずアドバイスしているのは、「実際に見てみてください!」ということです。
ケーキ屋を開きたいのなら、近くのケーキ屋さんの視察をしたり、出店したい場所へ最低でも1週間程度は定点観測すべきでしょう。そうすることで、どんな客層が、どんな時間帯、曜日に通るのか?が見えてくるはずです。
士業の資格を取ればなんとかなると考えている人は、実際に士業に話を聞いてみてください。今の時代、資格があれば仕事が来るなんて甘い話はありません。
自分の商品アイデアは本当に画期的なのか、知り合いに聞く、ネットで調べるなどして見てください。
創業者のO(わかる)
しっかりと見ることで、様々なことが分かってきます。
思っていたよりも店の前を歩いているお客様の年齢層が高いな。
平日は人通りが極端に少ないので、平日対策が必要だな。
士業と言っても、資格の勉強だけでは仕事がもらえないんだ。資格になにか自分自身の経験が生きるスキルが必要なんだ。
似たような商品が思ったよりもあるんだな。しかもその商品は自分で考えていた価格よりも安い。このままの値段だと売れないな。
などなど、じっくり観察することではじめて自分自身が想像していたものとのギャップに気がつくことができるのです。
2つめのOのことをボイド大佐はビッグOと呼んでいて、特に重要視しています。この段階では、自身の経験や知識をもとに判断するため未経験者にとっては非常に難しい段階なんです。
しかしこのビッグOを乗り越えるためのポイントがちゃんとあります。
それは、複数人で話し合いながら検討する。専門家や先輩などすでに経験値が豊富な人のアドバイスを受ける。といったことです。
複数人の知恵や専門家の意見を集結させることで、的確な判断を下すことが可能となります。
実は創業塾や創業セミナーの重要な役割のひとつがここなんです。
創業塾や創業セミナーには様々な人が参加します。講師は専門家です。
ビッグOの精度を高めるためにもこれらのセミナーは非常に高い効果を発揮するわけです。
創業者のD(きめる)
判断したらきめる(決断する)段階に入ります。
実はこれから創業したいと考えているサラリーマンが最も苦手とするのがこの決めるという段階です。
今までであれば決断が裏目に出ても、最終的な責任は会社が取ってくれていました。しかし創業となれば、ひとつの決断が、大きな危機に発展してしまう可能性があります。そんな重大な決断を日々行っていかなければいけないわけです。
この段階は創業前に、訓練しておきたいことです。
仮想でも構いませんから、様々な決断をしていくことが大切です。
しかもその決断は、不確定な状況で行うことです。時代がここまで早く移り変わっていると決断の遅れはそれこそ危機的状況を招きかねません。
100%の自信が持てずとも決断していかなければならないのです。
創業者のA(うごく)
そして最後が動く(実行)にはいります。
ここまで来たら、できる限り迅速にすばやく動く訓練が必要です。せっかく決めても、行動が遅れれば、状況は変わってしまうかもしれません。決めたら即動く。これが鉄則です。
これらのOODAループを一通り回したら、再び「見る」段階に戻って、さらに次の一手を考え、行動する。そういうループを高速で繰り返していくことで精度を高め続けていきます。
先が読めないからこそ創業塾で学ぶ必要があります
世の中には、創業塾や創業セミナーに参加せずとも勝手に創業する経営者が存在します。しかしその多くは、ある程度の天才だと思います。
しかし世の中の大半は、普通の人であり、ある程度セオリーを学ぶことでリスクを低減することができます。
例えば、在庫の問題です。お客様の立場で考えれば在庫を充実させたほうが良いかもしれませんが実際問題売れ残れば不良在庫化します。当たり前の話ですが意外とわからないものです。
例えば、資金繰りの問題です。売上が上がっていても倒産することがあります。そうならないための方法を学ぶことは意味があります。
ちなみにですが商売というものは、親の世代の影響が色濃く反映するように感じます。親や先祖が商売をしていた(している)場合は、肌感覚で商売感が身についているケースが多く、逆に、全く商売経験がない人の子供の場合は、やはり商売感覚が薄いように感じます。
ですからもし親が商売経験がない場合は、セオリーを学んでおくことは必要ではないでしょうか。
ぜひ近くの商工会議所や商工会で行われている創業塾や創業セミナーに参加して経営のセオリーを学んでください。
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