下諏訪商工会議所主催Zoom活用セミナー8回目「失敗しないための起業・副業入門」

講師:渋谷雄大

長引くコロナ禍を耐えしのぐ今、どのような環境でも個人で「稼ぐ力」の必要性を感じている方も多いのではないでしょうか。または、先の見えない時代に「どうして良いのか分からない」と、希望を見出すことが難しい方も多いと思います。

今回は、下諏訪商工会議所主催Zoom活用セミナー8回目として、「失敗しないための企業・副業入門」と題してセミナーが開催されました。具体的な事例が分かりやすく、これから起業する方や今の事業に新しい可能性を見出したい方にとって参考となる内容となりました。

事業を営む当人だけではなく柔軟に対応できる支援者にも、どう失敗しないか?に重点を置き、今の時代を乗り切る「失敗しない起業」のポイントを学びました。

コロナ禍における起業者のお悩み・疑問とは?

実際に、参加されている起業者や起業の準備をしている方から具体的に疑問や質問を受け付けて、それに対して具体例を用いてお答えしました。

Q:美容室を経営しております。新しい事業の可能性を見つけたいです。

A:美容室はまず、リピート率を上げることです。一番大事なのは、効果を実感しやすいサービス、この人と付き合って良かったと思えるようなサービスを提供することです。

ここでは、実際にチェーン展開している美容室を取り上げて解説しました。

美容室に限らず、事業において「効果を実感できる」と「人に伝えたくなる」というのを大切にしていきます。これから起業する人は、「意図的に」誰かに話したくなるサービスを提供し、シェアや口コミを狙います。そして、リピート率を上げるアイディアを探ります。

商売で失敗しない「コツ」は、

1.逃げないお客様をどうするか?

2.客単価が高い

ここでのポイントは、地元のお客様よりも隣町を狙うということです。「噂を聞いて来ました」というお客様や、「困ったときはここしかない」といって来てくれるお客様を増やします。こういうお客様は遠くから来ているので、しっかりとお金を出してくれます。

地元重視というと、地元価格や友達価格などから単価がどうしても安くなる傾向があります。そうすると、利益率が下がってしまいます。では、効率的に利益を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?

単価を安く提供すると、値引きすることしか喜ばれないサービス提供しか出来なくなってしまいます。これとは逆に、少ない人数で高く買ってもらえるようにもっていきます。この場合、標準よりも2~3割高くします。

それには、その商品に付加価値を作っていきます。この付加価値をどう作るか?ということが、起業をする際に非常に重要なポイントとなります。

商品サービスの付加価値をどう作るか?

「付加価値」とは、いったい何を指すのでしょうか。ここでは、参加者に付加価値についての考えや意味をチャットで投げかけて、意見を聞きました。

付加価値とは、「なくてもいいけどあったら嬉しいもの」と提言しました。具体的に、講師自身が受けた「商品以外のサービス」を例に挙げ、感動したポイントを説明しました。

今の時代は、受けたサービスに感動するとSNSでシェアする時代となり、それが大きな口コミとなります。

付加価値は感情に働きかける

商品サービスの付加価値は、その商品以外で面白味を感じられるかどうかです。そのサービスに付加価値を感じて感動するということは、感情に働きかけるということになります

ここでも実例をいくつも取り挙げました。商品サービスにおける「なくてもいいけどあったら嬉しいもの」によって感動し、人が動かされる事例や客が増える事例を挙げました。

「あなたらしさ」「あなたのところから購入したい」と思ってもらえることが付加価値ということです。

不完全さで応援してもらう「プロセスエコノミー」

これから事業を始める人や始めたばかりの人というのは、まだ完全ではなく不完全ですね。この「不完全さ」に対して人は、応援したくなります。そういったことから、SNSなどを活用して「不完全さ」を見せてあげるというのは、ひとつのポイントです。

途中経過や裏側を見せることで、応援してくれるファンを増やすことを「プロセスエコノミー」と言います。

商売は人を巻き込んで物事を進めるため、不完全さがあったほうが手伝いたくなります。これもひとつの「付加価値」ですね。

また、分からないことや疑問に思ったことを質問できることは、自分の不完全さを認めているということですから、人を頼ることは非常に大切なことで、チャンスになります。

リスク分散の時代に必要な「建設的パラノイア」

コロナ禍だけではなく、災害などを含めて常に最悪のリスクを最大限に想定して事業を準備することが重要です。事業も一つにしぼらずにいくつも事業を持っておくことで、被災しても収入を確保して生き残れるようにしておく必要があります。

このように、前向きにリスクに執着して対策を取ることを「建設的パラノイア」と言います。先の見えないコロナ禍をはじめ、災害大国日本では非常に大切なポイントです。

商売をシンプルに!潰れない商売とは

起業に際して重要なのは、まず貯金することです。これは起業を始めて3~5年ぐらいは、いま申し上げる基準で商売していくことをお勧めしています。まず、貯金のラインを決めてください。固定費の半年分を貯めることを目標とします。

そして、お金を貯めるまでは夢を叶えなくて良いのです。貯まるまで、安定するまでは、お金の入る仕事をするだけで、常に「手元に残るお金を基準」に商売すれば大丈夫ということです。

潰れない商売をするには、手元に残るお金を毎日少しずつでも増やすことを念頭に仕事をしていきます。

まとめ 失敗しない起業のポイントとは?

以上、下諏訪商工会議所主催Zoom活用セミナー8回目として、「失敗しないための企業・副業入門」と題してセミナー内容をレポートしました。

  • お客様をどう集めるか
  • お金をどう残すか
  • 販促をどうするか・プロセスエコノミーを考える
  • 付加価値をどうするか?

以上を押さえていくと商売は失敗しない!ということが、今回のセミナーのテーマである「失敗しない起業のポイント」です。

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