デジタルフル活用で効率化!「はんのう起業スクール」成功の理由とは

今回は、埼玉県の飯能商工会議所主催で開催された「はんのう起業スクール」の事例をご紹介します。起業に興味を持つ方のはじめの一歩を後押しするセミナーとして、全5日間にて行われました。

商工会議所の担当者様から「意欲の高い受講者が集まってくれた」「デジタルの活用で業務効率が驚くほど上がった」との声をいただいた今回の起業スクール。その理由について、取材させていただきました!

研修概要

セミナー名:はんのう起業スクール
対象:起業に興味のある方、すでに起業している方
人数:約40名
開催日程:5日間(各日程2時間)
開催形式:オンライン

ジャイロ総合コンサルティングでは、昨年(令和2年度)からはんのう起業スクールの運営を担当しています。昨年は、対面講座とオンライン講座のハイブリット形式での開催でしたが、今年はすべてオンラインに切り替えを行いました。

研修のプログラム

9月10日(金)
第1講座 成功する起業の条件【経営】
第2講座 成功するビジネスモデル【販路開拓】
担当:渋谷 雄大講師

9月17日(金)
第3講座 売れる販売促進①~SNS編~【販路開拓】
第4講座 売れる販売促進②~ネットショップ・HP編~【販路開拓】
担当:雲丹亀 真穂講師

9月24日(金)
第5講座 ビジネスアイデアの見つけ方・作り方【経営】
第6講座 ビジネスモデル(儲かる仕組み)を考える!【経営】
担当:高田 佳昭講師

10月1日(金)
第7講座 創業者のためのお金の話~価格戦略・利益計画・資金繰り~【財務】
第8講座 ビジネスプラン作成・人材の活用方法【経営】【人材育成】
担当:佐藤 一義講師

10月8日(金)
第9講座 ビジネスプラン発表に向けて【販路開拓】
第10講座 ビジネスプランの発表会【経営】
担当:渋谷 雄大講師

各回で講義に加えてミニワークを実施し、受講者同士がコミュニケーションを深めながら進行しました。初回から最終回まで通して受講することで、ビジネスプランを立てられるようになります。

ご担当者様インタビュー

埼玉県飯能市の飯能商工会議所 中小企業相談所 相談所長の髙山 草太様、経営指導員の當麻 拓充様のお二人にお話を伺いました。

期間中に相談の来所も続々!創業意欲の高い方が集まった

飯能商工会議所 中小企業相談所 髙山様

ーまずは、今年の「はんのう起業スクール」を開催された所感をお聞かせください。

髙山様:飯能商工会議所の創業スクールは、今年で5年目を迎えました。今回の受講者は、創業へのモチベーションの高い方が非常に多かった印象です。

毎年多くの方にご参加いただいているのですが、創業者が次々に誕生するという状況にはなかなか至りませんでした。というのも、リアルに創業を検討している方が決して多くはなかったのです。起業に興味を持ってもらうきっかけとして、それはそれでいいのかもしれません。ですが、創業意欲の高い方に訴求し、スムーズに起業ができるように導くのが、私たちがやるべきことの本質だと考えていました。

ー創業意欲が高い方が集まったのは、何が要因だったと思われますか?

髙山様:宣伝方法を変えたことが大きかったと思います。ジャイロさんに起業スクールの実施を依頼するのは2年目ですが、今回はWEB広告を活用したプロモーションを提案いただきました。

実際に取り入れてみると想像以上に訴求力があり、私たちが求めていた参加者にダイレクトに刺さりましたね。創業に対してかなり前向きな受講者に集まっていただけたので、あとは商工会議所がうまく支援していけば、たくさんの創業者が誕生するだろうという感覚があります。

ー欲しかったターゲットに来てもらえたということですが、創業意欲の高い方や、具体的に考えてらっしゃるような受講生が多かったのですね。

當麻様:そうなんです。最終講義の後にアンケートを取ったところ「創業についてどのように考えているか?」という質問項目に対して、「1年以内に創業したい」という回答がずば抜けて多かったですね。全5回の講座の期間中、「補助金や融資について話を聞きたい」「事業計画書を見てほしい」などの相談で、直接窓口に来所される方も複数いらっしゃいました。皆さんのモチベーションの高さに、私たちも驚いているんです。

ーもともと意欲の高い方が集まったうえに、講義を通して起業に対するビジョンがより明確になったということでしょうか?

當麻様:個性的な講師陣の講義や、グループディスカッションによって、皆さんかなり刺激を受けたようです。そして、受講者同士のコミュニケーションも例年より活発だったように思います。

従来は、メンバーの交流促進のためにこちらからfacebookグループの作成を提案しているのですが、今年は受講者の方が主体的に作ってくれました。昨年はコロナ禍ということもあり、受講者同士のコミュニケーションの機会がなかなか作れないのが課題でした。その点は、解決できたかなと思います。

バーチャル空間の活用でコミュニケーションが活性化

ー今年の受講者同士の交流が活発だったのは、担当者様から見て「こういうところが良かったのかな」と思われる点はありますか?

髙山様:若い世代の受講者が集まったというのが、一つ考えられます。そして今年は、WEB上のバーチャルオフィス空間「oVice(オヴィス)」を受講者のために開放できたのが大きかったですね。こちらも、ジャイロさんに提案していただけてとても良かったです。

ーoViceでのコミュニケーションが盛り上がっていたのですね!

髙山様:初回の講義担当だった渋谷講師にフランクな雰囲気を作っていただけたことに加え、oViceが非常にとっつきやすいツールなので、初対面同士の壁のようなものは薄かったみたいです。皆さんの距離が縮まるのは早かったですね。

當麻様:毎回7〜8名ほどは、講座のアフターとしてoViceに残っていたようですよ。2時間の講義で創業について学んで、その後にoViceで自分たちの意見や情報を交換する。二部制のような感覚で楽しんでもらえました。そんなコミュニケーションの時間があったからこそ、facebookで活発に交流したり、会議所に直に相談にお越しいただいたりといった、積極的な行動を後押しできたのだと思います。

ー前回と比べて受講者の年齢層が下がったとのことでしたが、コアになる年齢はどれぐらいですか?

當麻様:30代の方が多かったですね。これまでは、40代がボリュームゾーンだったのですが、今年は30代の比率が高かったです。顕著に年齢が下がっています。

ーこれは、オンライン開催という点や、プロモーションにWEB広告を活用した点も影響しているのでしょうか?

當麻様:ジャイロさんにご提案いただいて、これまでとは宣伝方法を大きく変えました。従来ですと、HP、チラシ、ポスター、交通広告などを使っていましたが、今年はWEB広告も新たに導入しました。正直なところ、最初は「本当に人が集まるだろうか…」と不安ではありましたが、結果的に昨年の倍の申し込みがありました。デジタルを活用する必要性を感じましたね。

WEB広告メインに切り替えて、飯能市や近隣の市町村以外のエリアや、埼玉県外からも参加がありました。そんな方たちに飯能市で起業するメリットを感じてもらうのも、我々の腕の見せどころです。この層が増えると、飯能市の経済ももっと活性化されるでしょう。

申し込み&講座の管理ツールで、生産性が驚くほど向上

飯能商工会議所 中小企業相談所 當麻様

ー今回、講座の一元管理のシステムを導入したことで、お二方の業務負担がかなり軽減されたと伺っています。ご実感としてはいかがですか?

當麻様:本当に負担が減りました!今年の準備が始まる前に、研修アドバイザーの廣瀬さんから「申し込みの管理にPeatix(ピーティックス)を導入してみてはどうか?」と提案をいただいきました。Peatixではアプリ内で講座への申し込みと支払い手続きが完了するため、支払いのためのやりとりがないのがとても効率的でした。これまで、講座費用は銀行振り込みか、商工会議所の窓口で現金払いという形を取っていたことを考えると、大幅な時間削減です。

参加者のリストもPeatixの管理画面からダウンロードしたものを廣瀬さんから送っていただけたので、こちらで作成する必要がなくなりました。昨年までは、メールアドレスの入力一つ取っても、手書きの申込書を見て私がすべて手入力していたんです。そういった手間がまったくなく、受講者の方が申し込みの際にご自身で入力したものをデジタルでリスト化できるのが非常にありがたい。

今回は事務作業に追われることがなかったので、開催の日程が近づいてきても実感が湧かず、むしろそれが不安になったぐらいです(笑)。気がつけば当日を迎えていました。

ーそんなにスムーズに開講準備が進んだのですね!

髙山様:そうですね。それこそ、起業スクールを始めたばかりの頃は、領収書を作って、受講者の名前を手入力して、現金の授受のために受付名簿を作って…と、途方もない量の作業に追われていましたからね。講座が開講してからも、メールの一斉送信で次回のテキストを送ったり、出欠リストを作ったりしていました。

今挙げたものだけでも、かなりの工数がありますよね。それが一転して、今回はデジタルをフル活用したことで、参加者の手間も減らせたのではないかと思います。一度も商工会議所にお越しいただかずとも、講座を受けられるようになりました。

出席管理、講座テキストの共有、事前動画や見逃し録画の視聴案内、zoomへの導線、アンケートフォームの設置など、全てが一元管理の画面で完結するのが画期的でした。私たちは、開催日時のご連絡と、受講者用管理画面のURLとユーザー名、パスワードをメールでお知らせするだけで済みました。

工数の大幅削減で、創業支援や経営相談といった業務にかけられる時間が増えたので、より本質的なことに注力できるようになったと実感しています。

リアルなビジネスプランが飛び交った最終プレゼン

ー講座内容について、受講者からの反響はいかがでしたか?

當麻様:皆さん、初回の渋谷講師の講義には相当な刺激を受けたようです。起業のメリットだけでなく、デメリットについてもかなりリアルに語られていたので…

従来の起業セミナーは、プラスの面を強調することでモチベーションを高める印象なのですが、初回がビターな内容でかなり印象に残ったみたいですね。そのおかげでリアルな起業プランを立てられるようになったのではないでしょうか。

講座にはグループディスカッションを多めに入れていただいたのですが、「ディスカッションが有意義だったので、もっと時間が欲しい」という声もありました。商工会議所主催で定期的に開催して欲しいという要望を受けるほど、好評でしたね。

そして、オンライン開催であることをプラスに捉えてくださった意見も多かったです。19時〜21時までの夜間の講座だったのですが、「リアル開催だと19時には間に合わなかった」「オンラインはありがたい」という声もありました。

ー最終日の講義で実施された、受講者のビジネスプランのプレゼンは、聞いてみてどんな印象を受けられましたか?

當麻様:「かなり具体的なビジネスプランを立てているな」というのが第一印象でしたね。例年だと「この部分はこれから考えていきます」という内容も多かったのですが、「創業までに融資をいくらぐらい受けて、どういった方とつながって事業を拡大させる」など、リアルな内容のプレゼンばかりでした。受講者同士で刺激を与え合いながら、全5回の講座の中でどんどんレベルアップしていたように感じます。oViceでもプレゼンについての意見交換があったのでしょう。

oViceやPeatix、一元管理システム、WEB広告…今回は、デジタルツールをたくさんご提案いただきましたが、どれも効果的に活用できたと思います。

時流に沿った講座の企画やデジタルツールの活用、PR方法も提案可能

今回のセミナーでは、デジタルツールやWEB広告の提案により、下記の課題が解決できました。

  • 講座開催までの担当者の業務負担を軽減したい
  • 受講者のために、より快適な環境を用意したい
  • 創業意欲の高い層を効率的に集客したい

ジャイロ総合コンサルティングでは、時流に沿った魅力的な講座内容の企画や集客方法のご提案、開講準備に至るまで、一括してお任せいただけます。研修アドバイザーが窓口をさせていただくので、やりとりが多方面に渡る煩雑さがありません。

全国の商工会議所でセミナーを実施しているからこそ、充実したカリキュラムを提供できます。オンライン講座の開催についても多数の実績があるので、ぜひお問い合わせください!

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