販売促進とは情報発信である(1)
販売促進とは、言葉の通り「販売を促進すること」であり、その手法は様々である。一方で、販売促進に共通していることは「情報を発信する」と言うことである。どのような手法を用いたとしても、情報を発信するという意味では同じである。だとすると、販売促進の本質は、情報発信
能力の向上にあると言うことができる。
「誰に」「何を」「どのように」
販売促進とは、誰に対して、何に関する情報を、どのような手段で情報発信するのかというように置き換えることができる。これは、事業のドメインの定義に似ているが、販売促進の場合には、より短期的かつ戦術的な視点が求められると解釈できる。
ターゲットを明確にし、アピールする情報を整理し、手段を構築する。
これらは、いわば設計図である。その際に最も重要なことは「絞り込み」と言えよう。
効果を最大にするために絞り込む
販売促進の効果を最大に引き出すためには絞り込みが重要である。
販売促進の本質が、情報発信活動であるとすれば、より多くの人に
より多くの情報を発信したくなるのが通常である。しかし、通常の企業規模でそれを行おうとすると、多額の販売促進費が必要となる。それを避けようとすると、今度は中途半端な結果に終わってしまう。
販売促進は単なる情報発信活動ではない。最小限の費用で、短期間のうちに最大の効果を引き出すためには、絞り込みと徹底した情報
発信活動が必要になる。そのための設計図が、誰に・何を・どのように、なのである。
設計図を描く
「誰に」とは、情報を伝達するターゲットを明確にすることである。誰に対して伝えたいメッセージなのか?その対象者を可能な限り絞り込む。絞り込むことで、「これは自分に対するメッセージなのだ」と対象者にダイレクトに伝えることができるようになる。
「何を」は、伝えたいメッセージの内容である。対象者は情報発信者が思うほど、メッセージを正確に理解するとは限らない。何をさせたいのか?という行動を明確にすることが重要である。例えば、「今なら30%OFFのキャンペーン実施中」と言うのは的確なメッセージではない。それは単なる告知であって、行動レベルまでの訴求には至っていない。何をして欲しいのかをしっかりと明示する必要がある。「今すぐお電話を」「今すぐご来店を」など、何をすれば良いのかが分かるように、受信者の視点でメッセージを考えることが必要になる。
「どのように」は、手段である。DMを送るのか、DMならば郵送か、FAXか、など手法は様々である。ただし、手法に関しては「誰に」「何を」が決まればほとんど自動的に決まるものである。販売促進では、手法よりも「誰に」「何を」の中身の方が極めて重要であって、手法はターゲットの属性により自動的に決まることが多い。
手法から入らない
以上、見てきたように販売促進とは安易に行うものではなく、しっかりとした設計図が必要となるものである。中でも、「誰に」「何を(どのような情報を)」の2要素が非常に重要である。
しかし、多くの企業では残念ながら、これらを無視して、「どのように」
から考えてしまうことが多いようである。
売上が落ちてきたからDMでも送ってみようか。どのような内容にしようか、誰に送れば良いだろうか?
これでは順序が逆であるし、設計図になっていない。販売促進は
小手先の技術でなければ、単なる手法でもない。短期的な戦術的
思考が必要であるとは言っても、やはり販売促進の本質は戦略が
必要であり、売るための設計図そのものなのである。
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