ネットショップ成功の秘訣1
ネットショップの現状
野村総研調べによると、2008年度のBtoCEC市場は5.9兆円にも達する。2012年度には10兆円を超えると試算されている。
このようにネットショップ市場は順調に推移しており、今後も有望な市場であることには変わりない。
しかしその競争は苛烈を極めており、ただ単にネットショップを開設しただけで売れる時代は終わったと言える。一方でネットショップの数は増加しているが、大きな可能性を秘めていることも事実である。なぜならば簡単に開設出来るだけに、ネットショップのコンセプトや商品、販売戦略が十分に練られれていないネットショップも多数存在している。
要するにやり方ひとつでネットショップは売れる可能性を秘めている!と言うことである。
では、ネットショップで成功するための秘訣は何なのか?
お客様は変化を購入する!
ネットショップというと何か特別(特にネットショップ特有の消費者や消費行動がある)な何かがあると思われがちだが、そんな事は無い。ネット特有の消費者やネット特有の購買心理があるわけでは無い。画面の向こうで商品を購入しているのは、リアルの人間である。ネットショップを運営していると、PCの画面と向き合う事になるため、画面の先にいる人間の存在が忘れてしまうことがある。
たとえば、化粧品を購入する人の心理は、ネットショップだろうが化粧品店だろうが同じである。それは「きれいになりたい」という心理である。
従って化粧品で打ち出すコンセプトは、言葉が変わっても「きれいになれる」という趣旨の内容になる。
ここがずれるとネットショップは全く魅力のないものになろう。
ここでポイントである!
消費者にとってあなたの商品を購入することで得られるメリット(得)を明確にする必要がある。消費者は商品そのものが欲しいわけではなく、その商品を使用する事による変化を期待しているわけである。
さらに言えば、その変化に対してお金を払っていると言える。
たとえば、ある布団屋では店主が不眠症の人たちに向けて、眠りに関するアドバイスを無料で行っている。その店主に相談すると、様々な観点(食事、整体、生活)から無料でじっくりとアドバイスが得られる。しかも店主の人柄も良いため、その店にはひっきりなしに相談に来るそうである。その結果として、布団が売れる。
実は、人は想像以上のメリットを提供されると、それに対する対価を支払いたくなるのである。「ここまでしてもらって悪いなあ~」という状況である。もちろん親切心で行っているアドバイスに対してお金を払うことは出来ないから、代わりに布団屋の布団を購入することでそのアドバイスに対するお礼をするのである。
ではその布団店にとっての商品、お客様の期待は何か?
それは布団ではなく「眠れる情報」自体であり、「店主」自身である。ここで得られる変化は、眠れないが眠れるようになる事である。もし、その布団屋が布団の品質を前面に打ち出したネットショップを開いたらどうなるか。全く売れないであろう。ここで打ち出すネットショップのコンセプトは、たとえば「眠れない方の駆け込み寺~不眠症カイゼン道場~」となる。ネットショップではまずはギブすることが大切であり、予想以上のギブを受けるとそれに対する対価がついてくるのである。
あなたのネットショップで提供する商品によって、お客様はどのような変化を求めているのかを明確にし、それをコンセプトに落とし込む事が重要である。
(つづく)
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