振り返りの重要性(AAR)

企業支援、起業支援をしてきて感じることなのですが、
何かをはじめても振り返りをしない(しているつもり)
企業がとても多いということです。

SNSをはじめてみたけれど、反応が出ない。

HPを作ったけれど問い合わせが来ない。

新しい取り組みをはじめたのだけれど、
売上につながらない。

そんな相談を受けるのですが、
よくよく話を聞いてみると、
振り返り&改善をまったくしていない

または振り返りするための材料をまったく集めていない
(から振り返りが単なる感想にしかならない)。

そんな企業が非常に多いです。

ようするに「やりっぱなし」ですね。

アフターアクションレビュー(AAR)

これはアメリカの陸軍が第二次世界大戦の際に行った改善手法で、
特殊部隊(デルタフォースやレンジャー部隊)
の個の戦闘力を高めるための方法として取り入れられています。

短期的に戦闘力を高めるためには非常に有効な方法で、
当社でも取り入れていますし、起業される方にも教えています。

以下の4つの流れに沿って振り返りをするだけです。

※複数人で行うこと、できるだけ直後に行うことなどのルールがあります。

目標・目的は何だったのか?

今回の作戦の目標や目的を参加メンバー同士で
改めて確認するのが、最初のステップです

こんなの当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、
手段の目的化ってよく起こりますし、
共有化しているつもりになっていることって多いですね。

あと、自分では目標や目的を理解しているが、
周りには間違った伝わり方をしている、

など思っているよりも目的や目標の共有ができていないので
必ず、共有することからスタートします。

何が起こったのか?(事実の洗い出し)

次に、何が起こったのか?を洗い出すのですが、
その時の状況を事実ベースでできる限り多く出します。

まずは目標や目的は達せられたのか?未達なのか?

次に、普段と異なる状況が起こったりしていないか?

最後に、細かな事実や、データなどを洗い出します。

なぜそうなったのか?(仮説)

ここからは他のメンバーとのディスカッション。

どうしてそういう結果になったのか?
原因はどこにあったのか?

そんなことを考えていきます。

次より良い結果につなげるためにどうする?(改善)

で、最後に改善案の検討になります。

次、同じような状況になったとしたら?

どこをどう変える?

そんなことを決めていきます。

言われれば当たり前だけど、やれている人は少ない

こうやって文章に書かれると、
「そのくらいやってるよ!」と言われそうですが、
実際うまくできている組織って非常に少ないのが実感です。

ただの上司への報告会になっているケース。

当事者の一方的な報告に対しして、
上司が「つぎは頑張れよ!」のように叱咤して終了。

事実情報が集められず、ただの憶測で話しているケース。

〇〇だと思います。〇〇のように思うのですが。

みたいな事実としてのデータ収集ができていないので、
子供の集まりみたいになっていることも多いですね。

毎回同じ改善案しか出てこないので実効性が上がらないケース。

改善案が毎回同じで、状況や原因と関連していない。
こんなのも多いですね。

まったくそれまでの議論と一貫せずに解決案が提示される。
または上司の鶴の一声で改善案が決まる。

そもそも議論なんていらなかったんじゃないか?

と思えるようなAARも多いです。

AARという手法自体は昔からある方法ですが、
その方法を適切に運用できている人は非常に少ない。

新しいことに取り組むことは重要だけども、
せっかく取り組んだ内容をブラッシュアップして、
より良い結果につなげていくことはもっと重要。

やりっぱなしほど、時間と労力の無駄はありませんね。

ぜひお試しください。

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