内輪SNSの限界

渋谷ブログ講師ブログ

ジャイロ総合コンサルティングの渋谷雄大です。

本日2本目のブログ更新です。

内輪SNSの限界

いいね!やコメントがたくさん付くことが良いとされてきました。しかし元々日本人は、見る専が中心とされています。

2018年7月に総務省が発表した「情報通信に関する現状報告」(2018年版情報通信白書)では、SNS活用について我々の日本では他国と比べてSNSを積極的に発信せずに閲覧を中心に行う「見る専」が多いことが見て取れます。

もともと見る専中心のSNSにいいね!やコメントが多くのは、知り合い中心であると言えます。

そして、そもそもソーシャルメディアって、強くつながるものではなく、つながるキッカケツールだったはずなんですよね。ザッカーバーグの出発点がそうだしね。

強すぎるつながりは逆効果

マークグラノヴェッダーという方が「弱いつながりと強いつながり」を説いています。
弱いつながりとは「異業種交流会などで名刺交換をした相手」くらいの関係性の人たちです。
強いつながりとは「家族や同僚、サークルの仲間」など比較的結びつきの強い人たちです。

そして注意点は、強すぎるつながりは組織やコミュニティを硬直化させる可能性を高めます。
新しい意見や価値観を受け入れにくい土壌につながります。
そうならないためには時折新しい風(弱いつながり)を入れ続けていくことで、強くなりすぎたつながりを弱めることができます。

また、強いつながりはしがらみを生みます。
昔の商店街組合、業界団体、老舗の大手企業、自治会、PTA、日本◯◯◯◯◯協会などがまさしくそうで強すぎることで風通しが悪くなり、スピーディーに動きが取れなくなります。
さらに空気が淀むため、新たな風が入りにくい雰囲気を醸し出します。新たな価値観の存在そのものが認められなくなります。

今のSNS(特にFacebook)はその状況に陥りかかっています。
日頃会っている(強いつながり)のに、わざわざSNSでもつながる。
日頃からふつうに会って会話している相手とFacebookコメントでやり取りする。
Facebookに新たなつながりが増えないため、やり取りするのはいつも同じユーザーになっていく。
良い悪い別にして、お互いにさらにつながりが深くなっていきます。

厳しいのが会っていない人なのに、まるで強いつながりになったと錯覚してしまう層もFacebookには表れることです。
まるで親友や恋人のように、余計なお節介をコメントやメッセンジャーで送ってくる人が生まれます。
こうなってくるとFacebookなどは良好な関係を築くものではなくしがらみを強くする道具になってしまいます。

SNSは新たな客層とつながり、好感認知を高めるために使う

最近のSNSは知り合いとつながるというよりは、新たな客層との出会うきっかけツールに近づいています。

FacebookやTwitterというツールは、原則的に、弱いつながりを維持するためのツールだと考えた方がうまく活用できます。
HPにやってきた人が、その会社や経営者の考え方を知るためのツール。
好感認知(好き嫌いで判断する)という考え方がありますが、まさしくSNSは好感認知を高めるツールです。
好感認知が上がることで、成約率が飛躍的に高まるというデータも存在しています。

人口が減少している時代には、数少ない新規問い合わせを確実に成約させる工夫が必要なのです。
そういう意味でSNSは、HPやブログなどに来訪した相手の誘導先として活用する時代なんですね。

そういう使い方になると、いいね!やコメントはより付きにくくなっていきます。
単にその人の考え方を知る目的で使うわけであり、交流する目的ではありませんから当たり前です。

いいね!やコメントが増えることが一概にプラスであるわけではなく、
いいね!やコメントをせずに見る専でチェックしている相手こそが本当の顧客の可能性があるわけです。

私もそうですが、
実はマメにコメントやいいね!が入っている人からの仕事は意外と少なく、
逆にいいね!やコメントを日頃していない人から突然連絡が入ることが多いんですね。
「いつも拝見させていただいていました。」って。

いいね!やコメントを増やす工夫はそろそろ終わりなのかもしれませんね。

時代に合わせたSNS活用セミナーは日本全国に参りますので、
商工会や商工会議所の担当者の方はお気軽にお問い合わせくださいね。

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