創業を考える(第4回) “『不景気だから上手くいかない』は本当か!?”
「不景気だから売れない」といったとき、相手が「不景気だから買えない」もしくは「買わない」
ということだろうが、それは相手に買う金が無いということを指しているのだろうか。
ビジネスには必ず相手がある。相手はBtoBとBtoCに分かれる。
BtoBはビジネスからビジネスへということであり、例えて言えば問屋と小売店間の取引である。
一方、BtoCはビジネスからコンシュマー(消費者)へということであり、小売店における
一般消費者への販売の形態を指す。
しかし、BtoBの最終ラインにある小売店は「商品」は欲しがっていない。妙に聞こえるかも
知れないが、小売商売は「店」「人」「在庫(商品)」に利益を圧迫されており、それはしばしば
小売事業の破綻の中心原因ともなる。
店は借り店であれば家賃負担を余儀なくされるし、改装等の費用は大きく償却も容易ではない。
人は人件費のことを指しており、固定化した人件費は売上が下がっても一貫して出て行くことに
なり収益を大きく圧迫する。
不適正な在庫はキャッシュフローを阻害し、デフレ下にある現在、持ち越し在庫は減価し利益を
損なう。だから、BtoB取引において小売店は商品を欲しない。彼が欲しいのは売上であり、
言い換えればエンドユーザーであるコンシュマー(消費者)の買うという保障である。だとすれば
BtoBはBtoCの理解がなければ始まらないということになり、ビジネスにおいて相手と目するのは
C、即ち消費者に他ならないということになる。
その消費者を相手と見た場合、個人金融資産残高は1,400兆円という莫大な額である。しかも、
その内750兆円が預貯金であり、ほぼ現金同様に使うことが可能なのである。
要するに消費者に金はある。しかし、売れないのである。
相手とは意図×能力で構成されている。消費者を相手と見た場合、能力は金であり、卑近な言い方を
すれば財布の中身ということになる。一方、意図は買う気の有る無しを指していると思って
いただきたい。要するに、金があっても買う気がゼロなら相手として無価値であり、買う気は
大いにあるが金がまるで無いというのでは相手にならない。
先にも記したように、わが国の消費者は750兆円に上る預貯金を有しており、消費能力的には非常に
高いと見て良い。してみると、売れないのは意図に原因があるということになる。
少子高齢化、年金等々の不安が消費を抑制しているとも言われる。本当に消費者は「買う」という
意図を持たなくなってしまったのか?それは否である。
要するに、不景気だから売れないのでは無く、相手(消費者)は買う気も金もあるのに売れない
と見るべきだろう。
そして、「不景気だから売れない、だから何もしない」は負け組の発想であり、勝ち組は「買う気も
金もあるのに売れない。だから、やり方を変えれば売れるはず」だと思っている。
勝ち組と負け組の差は考え方の差を置いて他はない。
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