販売促進の基本 「売れる方法を真似したのになぜか売れない」

セミナー講師陣の売上UPノウハウ集

販売促進の勉強をしっかりした。そして、売れている事例を真似してみた。ワクワク感と期待を胸に、結果を待った。「売れない・・・」なぜだ?その理由は簡単だ。ホームランを狙っているからである。

販売力は時として商品力を凌駕する

どんなに良い商品があっても、どんなに優れたサービスを持っていても、それを伝えなければ誰も知ることができない。だとすれば、商品が持つ強みや付加価値と言うのは、それを伝える技術があってこそ
初めて競争力を持つ。

つまり、商品やサービスを生かすも殺すも販売促進が重要だと言うことだ。もちろん、販売促進の手法にいくら長けていても商品力・サービス力が弱ければその効果は半減してしまう。一方で、なぜあんな商品が売れるのか?誰がこんなものを買うのだろう?という商品が不況にも
かかわらず売れまくっているという現実も、実はある。まさに販売促進力が商品力を凌駕した結果である。

粗悪な商品を高い販売促進手法を用いて販売したとしても、それでは長期的なビジネスは続かない。優れた商品やサービスを、消費者が
買いやすい状態で長く販売すると言うことの方がビジネスでは重要だ。しかし、強力な販売促進力があれば一見「誰も買いそうもない商品や
サービスが売れる」という事実は無視できない。

ホームランよりヒットを狙う

販売促進の基本は、まずはやってみるということが重要である。販売
促進に関する書籍や情報はたくさんある。これらを隅々まで勉強する
のも確かに大切なことではある。しかし、考えすぎた結果、行動に
起こすことができなければ、そこからは何も生まれることはない。

いきなりホームランを狙っていないか。この質問を自分に投げ掛け
続けることは意外と重要だ。訓練なしにホームランを打つことができる人はほとんど皆無だ。しかし、販売促進に関しては、ホームランを
狙っているような人が多いのではないだろうか。

販売促進は博打ではない。一発逆転の9回裏ツーアウトの打席に
あなたは立っている訳ではない。もし、その打席に立っているので
あれば、それは販売促進というレベルでは対応できない可能性が
高い。ピンチヒッターが必要だ。

ホームランを狙うことが悪いのではない。常にホームランを打ち続けることが出来れば何の問題もない。しかし、訓練なしにそれを実現する
ことはできないし、むしろ、コンスタントにヒットを打てた方が点数を
積み上げると言う意味では安定する。1年に1回しかホームランを
打てない打者よりも、1年に50回ヒットを打つ打者の方が重要なのだ。

販売促進の上手い経営者はホームランではなく、ヒットを狙っている。そして、ヒットを打つ訓練を繰り返しながら、たまにホームランを打つ。
もちろん、三振もするが、ヒットを打つ確率は極めて高いし、時に
ホームランが出ることもある。

ホームランを狙う経営者は、時として特大級のホームランを打つ。
しかし、その回数は多くはないし、一発狙いだから、ヒットも少ない。
まるで運に任せるような状態とも言える。

得点、すなわち売上を安定させるためには、ヒットを高い確率で打てるようにすることが重要だ。そうすれば、ホームランを打てる可能性も
出てくる。普通に考えれば、ホームランよりもヒットの方が打ちやすい。だから、ヒットを打つということを繰り返すことで、なぜヒットが打てた
のか、どうして今回は打てなかったのか、そのような分析を行うことが
できる。分析とまではいかなくても、感覚として自分のものにする
ことができる。

一方、ホームランはそれほどの高い頻度で打てるとは言えない。
だから、なぜホームランになったのか、なぜ当たったのかという
分析が難しくなる。成功事例が積み重なる機会が少ないという
ことだ。

ヒットのノウハウが競争優位性

結局、儲かっている会社というのはヒットを上手く打てる会社なのだ。
特大のホームランをかっ飛ばすわけでもなく、目立つわけでもない。
しかし、儲かっている会社というのは意外とそんなものだ。

目立った動きを取っていないが、しっかりとヒットを打ち続けるノウハウを持っている。これが、その会社の競争優位性であり、それは訓練の
上に確立されたコアな販売促進ノウハウである。

ホームランを打っている会社が儲かっているとは必ずしも限らない
のだ。しかも、ホームランは打ち続けることが出来ない限り、長期
的な存続は難しい。イチローが長い間活躍して、日本にやってくる
外人選手がすぐにいなくなる現象を考えれば同じことだ。

ヒットを打てるようになると言うのが、販売促進の基本である。ホーム
ランを狙うと、いろいろなことを勉強はするが、打席に立つのが怖く
なる。それは、投資するお金も大きくなるし、パワーを使うからだ。

ヒットを狙うのであれば、大きな投資はいらない。明日からでもできる。失敗しても怖くはない。むしろ、ヒットを打ち続けるためには、失敗を
しなければならない。試行錯誤という訓練を経て、自分の経験として
ノウハウ化していく必要があるからだ。

失敗すると言うのはことのほか重要である。なぜならば、人間と言うのは「上手く行っている時の要因を分析するのが下手」だからである。
そもそも、上手く行っている状態の時に、その理由を敢えて考える必要もない。イケイケドンドンでそのまま突き進めばよいのだ。だから、多くのことを考えなくなってしまう。

一方、ヒットを狙っていけば、失敗ももちろんあるが、成功も一定の割合で必ず出てくるものだ。より多くのヒットを狙うために、失敗と成功の
両方からアプローチを行う。その過程で、様々な要因を考えることに
なり、結果として「ノウハウ」につながっていくことになる。

ホームランを真似すると失敗する

売れている方法を真似したのに、なぜか売れない。その理由は簡単だ。ホームランの事例を真似しているからである。

ホームランはヒットよりは偶然性が強いもの。その事例をいくら真似しても、同じようにホームランが打てるかと言えばそうではない。つまり、
偶然に期待する、運に任せると言うことになるわけだ。それでは、
真似しても同じように自分の会社が売れるとは限らない。

では、ホームランを打ち続ける方法、すなわち偶然でも運でもない方法が仮に存在したとして、その方法を真似したらどうだろう。実は、ホームランを打ち続ける方法を真似したのに「売れない!」ということもあり得る。この場合はなぜ売れないのかと言うと、「打ち方を真似しただけ」
だからである。ホームランを繰り返し打つ打者と、同じように打てば
ホームランを自分も打ち続けることができるのか、そうではないはずだ。

スキーの上手い人と同じスキー道具を揃えて、同じような格好をして
滑ったところで上手く滑れるわけではない。見える部分だけを真似
しても上手くいかないのである。

見える部分は重要でない

上手く行っている会社、儲かっている会社の事例を真似しても上手く
いかないのは、見える部分だけを真似しているからである。見える部分と言うのは、表面的なものに過ぎない。もっと言えば、見える部分は
さほど重要ではない。

見えない部分にこそ大きなヒントが隠されている。だからこそ、ヒットを打ち続ける会社のチラシを真似しても、上手く行かない。DMを真似しても上手く行かない。それは単なる真似であって本質を捉えた真似にはなっていない。そこに、コンスタントにヒットを打ち続けようと試行錯誤
して失敗を続けてきた会社のノウハウがある。

表面だけを捉えてもダメだ。光が当たるところには闇があり、表面が
あれば裏面がある。それらをしっかりと捉えなければ、単なる物まねの領域を出ることはできない。他社の事例を研究して自社に活用する
のは悪いことではない。むしろ、率先してやって欲しいのであるが、
「なぜ、こうしているのか」「どうして、こういうことをしているのか」ということを考えながら真似をすることが重要になってくる。

そうすれば、その考えをベースに、仮説と検証に用いることが可能と
なる。いきなりヒットを打てなくても、ヒットを打てる確率は高まる。ヒットを打てる確率が高まれば、ホームランを打つことだって可能になる。

長期的に儲かっている会社は、見えない部分にこそお金と時間を
費やしているのだ。そういうものを、「ノウハウ」だとか「競争優位性」と言うのである。そして、それはあなたにも作ることが出来るのだ。

だからこそ、販売促進というのは継続と積み重ねが重要なのである。
それは、お客さんにとっても自分にとっても同じこと。一回で終わり、
派手にやって終わりではなく、細かなサービスをいろいろと繰り返してみる。そして、上手く行った、上手く行かなかったを積み上げる。

販売促進とは特別なものではない。実は、あなたが日々の営業活動の中で行っていることなのである。ホームランを狙うから、日々の営業
活動が販売促進ではないと誤解してしまう。そうではない、あなたは
毎日販売促進活動を行っているのだ。

毎日の活動を「記録」として残しておけば、それは立派なノウハウに
なる。ヒットを打つためには、現在やっている営業活動をほんの少し
視点を変えて「整理・記録」をしていけばそれで良いのだ。それが
溜まっていけば、新たなことにもチャレンジできるし、ヒットを打てる
確率は飛躍的に高まるではないか。

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