販売促進の出発点「あなたの会社の強みは何ですか?」(綿貫有二)
不景気の状況下、販売促進に力を入れる企業が増えている。これは、消費者にとっても歓迎すべきことで、企業の独自性ある各種の販売促進策はうれしい限りである。一方で、販売促進を効果的に活用している企業もあれば、上手く活用できていない企業も多い。そのような企業は、数打てば当たるかのごとく、様々な手法を試みる。しかし、なぜか効果が上がらない。そして、景気が悪いからだ、価格が高いからだ、消費者が悪いのだ・・・と責任を様々な方向に転嫁し始める。
販売促進とは、自社のことを今まで以上に消費者(顧客)に広く知ってもらうための全般的な活動である。折込チラシやダイレクトメールというのは販売促進の手法であって、単なるツールである。
ツールという物は、伝えたい相手が決まれば自動的に決まるもの。すなわち、主婦に向けて情報を発信したいのであれば、主婦が目を皿のようにして毎日見ている新聞折込チラシは効果的である。一方で、若い男性に向けて情報を発信したいのであれば、ホームページなどのインターネットによる情報発信が効果的かも知れない。
だとすれば、誰に情報を発信するのかによってツールは決まる。つまり、ツールありきではなく、相手によってツールを選ぶことが重要になる。
一方、どのような情報を発信するのか、これが販売促進における「メッセージ」である。メッセージのない販売促進は、単なる価格の値引だったり、キャンペーンで終わってしまう。値引やキャンペーンを否定しているわけではない。確かに、自分の企業の戦略に沿った値引であれば、それは大きな効果をもたらす。しかし、単なる価格いじりであるとしたら、それは誰でもできること。そこに、戦略は不存在なのである。
情報発信の内容には「メッセージ」が重要である。メッセージとは何か、それは「自分あるいは自社によって、顧客にどう役に立てるのか」という本質の部分である。これを、差別化要素と言ったり、独自性と言ったりするが、つまり「自分あるいは自社の強み」のことである。
商品やサービスの機能や説明をするのが販売促進ではない。顧客は、いくら商品の説明をされたところで、それを欲しいとは思わない。「当店はこういうお店です。ですから、あなたのお役に立てます」というアプローチをされて、心が動くもの。であれば、あなたのお店や会社はどういうお店なのか、そこがポイントになる。
言い換えれば、「なぜ、数ある会社やお店の中からあなたのお店で買わなければいけないのか」を明確に情報発信すること、これば販売促進の本質である。そこに、顧客の心を動かす鍵がある。
あなたは自分や自分の会社の強みを明確に把握しているだろうか。仮に、その把握が誤っているとしたら、販売促進をすればするほど顧客は遠のいてしまう結果を招く悲劇となる。自分の手によって、悪評を振りまくことを率先して行ってしまうからである。
それでは、自社の強みを正確に把握するためには、どのような方法があるのか。それについては、次回ご紹介していこう。
関連リンク
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