販売促進とは情報発信である(2)

販売促進では、どのような情報を相手に伝えたいのかがポイントと
なる。手法だけが先行して取り立たされているが、手法よりも肝心
なのは中身である。例えば、伝えたい内容が顧客の興味のないもの
だったり、自社の独りよがりの内容である場合は注意が必要である。
むしろ自社の悪評を自らがお金を掛けて広め、悪い口コミを引き起こす種を撒く事になってしまいかねない。販促手法が上手いほど売上が
下がってしまう。これは正直悲惨である。

「何を」を明確にして行動を促す

販売促進ではターゲットをできるだけ絞り込むことが重要となる。限定
された予算の中で販売促進の効果を最大限に高めるためには、
ターゲットを絞り込む。

その次に、大切なのは「何を」を明らかにすることである。販売促進
とは、受信者(消費者、顧客など)に情報を発信するだけではない。
情報を発信し、行動に起こしてもらうことが必要である。ただ単に情報
を流すだけで終わってしまっては、発信者・受信者ともに不幸な結果となる。

情報の発信者は受信者により良い情報を流し、行動に起こしてもらう
ことで始めて発信者としての役割を全うする。つまり、行動に起こすことのできない情報は、販売促進を行う上での情報的価値は有しない。

「何を」にはトクが必要

販売促進の情報には、トクになる内容が不可欠である。トクにならない情報では、販売をそもそも促進することはできない。また、受信者に
とってトクとなる内容でなければ、受信者が行動を起こすこともない。

一方で「トク」となる内容が情報の中に盛り込まれていれば、受信者は行動を起こす。受信者が行動を起こせば、発信者の売上が上がる訳
であるから、最終的には双方がトクになる。このようなお得な内容を
情報して盛り込むことが必要である。

トクの内容に変化をつける

トクには様々な種類がある。価格の値引きが一般的であるが、必ずしもそれが受信者の望むこととは限らない。極端な話、値引きは誰でも
できるし、それをやってしまうと販売促進期間以外の時期には買って
もらうことができなくなる。これでは悪循環である。

販売促進のトクには、頭を使って「受信者の視点から」トクを考えたい。例えば、自分にしかできない付加価値を付けるなど、できるだけ価格
以外で勝負する。価格に逃げるのは誰でもできるが、付加価値はオリジナリティーを生み出す。自分の強みや特徴と関連付けたトクが差別化要因ともなるのである。

販売促進は期間を区切って行う

トクな情報は普通に考えれば、期間限定であったり、個数限定であったりする。逆に言えば、いつも行っていないからこそトクな訳である。しかし、いつもトクを全面に打ち出して失敗してしまうことも多い。例えば、よく見かける「入会金OFF」などは、確かにトクではあるものの恒常的に行っているとの印象が強くなる。この場合、受信者からはお得感は薄れ、むしろ入会金の意義さえを問われる結果となってしまう。

販売促進はトクな情報を、しっかりと期間を区切って行うことが重要となる。お得な情報を常に流すのも良いが、それでは受信者に与えるインパクトは弱くなる。一定期間に集中してお得感をアピールすることが必要になる。

販売促進はしつこく

販売促進の手法は様々あるが、アプローチの回数が重要になる。1回だけのアプローチでは効果はそれほど上がらない。しつこいくらいに
同じ情報を受信者に提供することが必要になる。

受信者は1回だけの情報提供で行動に起こすとは限らない。むしろ、
1回だけでは行動に起こす人は少ないと考えてよいだろう。例えば、
1ヶ月の期間で販売促進を行うとしたら、まずは月初に1回目の案内を送り、2週間目に2回目の案内を送り、3週間目に3回目の案内を送る。

3回ぐらいはしつこく送るほどの図太さが必要である。これは、一見
コストが必要以上に掛かるように思えるが、ターゲットを絞り込んで
おけばそれほど多額の出費とはならない。また、広いターゲットに1回
だけ案内を送るよりも、絞り込んだターゲットに複数回案内を送った
方が反応率は高くなる。

販促の手法は3回とも変えた方が、同じ手法で行うよりも、目に付く
可能性が高くなる。具体的には、1回目は郵送による封書DM、2回目は電話による案内、3回目はハガキによる案内の送付、などである。

受信者は送信者が思っているほど情報を正確にキャッチしないし、1回だけではなかなか行動に起こすこともない。怒られるくらいにしつこい
アプローチが重要である。トクのある内容であれば、怒られるよりも
感謝されるはずである。

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