営業強化で業績向上を目指せ(1)

1.営業の特効薬

営業強化の特効薬はあるのだろうか?
営業強化の特効薬は無いと言い切れる。

私は以前訪問販売の営業マンをしていたが、その時分は特効薬が
確かに存在した。

しかし、今の時代には特効薬という存在は無い。
なぜ昔はあって、今は無いのか。

その答えは、消費者が多様化したことにある。

人口増加時代で商品不足の時代には、売り手の立場が強い状態だ。
この状態では、消費者は発売された商品・サービスを購入するしか
手が無い。

しかし、数年前から状況は変わった。

人口減少時代に突入。しかもモノ余りの時代。
結果として、消費者の立場と嗜好が多様化していく。

以前はお客様の考え方や行動パターンが横並びであったため営業
手法も一律で問題なかった。それが、人口減少時代に入ると、お客様の考え方や行動パターンが多様化することにより、一つの営業手法でどうにかなる時代は終わったと考えられる。

人口増加時代のマーケティングの中心は、マスマーケティングで
あった。言い方を変えると適当マーケティングと言える。日本中の
人間が一律に同じ嗜好を持ち、同じ商品を欲していると言う想定の
下でなりたつ理屈である。増加時代はこれでも良かった。物不足の
時代にこだわりを持つ事など出来ないからである。
一方今の時代のキーワードは、コミュニケーション型マーケティング
だと言える。コミュニケーションを通じて商品を必要とするお客様を
知り、コミュニケーションの中から消費意欲が喚起され購入する
仕組みである。

このようなコミュニケーションをベースとしたマーケティングを今後は
考えていく必要がある。また、多様化した消費者のひとりひとりを
しっかりと見据えて、コミュニケーションを深める。そして分析する
ことで、企業に合わせた最適な営業手法は確立することは
可能だろう。

お客様を知ることで、売り手の発想から買い手の発想への転換が
進む。

例えば『いつでもご相談に来て下さい。』『誰でも来て下さい。』という
営業トーク。これを聞いたお客様はどう考えるか。『あ~この会社
暇なのね。』『よっぽど売上が厳しいのね。』と思われる。要するに
売り込まれていると考える人が多くなる。 人は【繁盛店=間違いない
店や企業】から商品を購入したいと考える。その場合、暇そうな企業と見られることはマイナス要因となる。無理して商品を購入しようという
考えを持たない今の消費者としては、もっと他の会社があるから
いいわ。となる。

ではどうすれば良いのか。簡単である。「誰に来て欲しいのか」を限定することである。

ある主婦が、システムキッチンにこだわった家を購入したいと考えて
いたとする。その際に、(A)ジャイロ工務店、(B)システムキッチン
専門のジャイロ工務店とあった場合、どちらを選ぶだろうか。
もちろんBである。

商品を購買する際、人それぞれこだわりの選択基準がある。 先ほどの例では、システムキッチンであった。他にも予算?性能?営業マンとの相性?ターゲットが何にこだわりを持っているのかを明確にし、その道の専門家になる事が最初の一歩となる。

さらには専門特化することで『あの店なら間違いないわ』を思ってもらえる可能性が高まるのである。本当はお客様は、比較検討したくなどないのである。本当に信頼できるお店や企業があって、その会社の勧める商品に間違いないと思えば、それを無条件で買ってしまうのである。
わざわざ面倒くさいことはしたくないのである。

専門特化することのメリットはもう一つある。

『必要になったときに』はじめに思い出される可能性が高まる、という
ことである。名刺交換したお客様がすぐにお客様になるわけではない。本当に必要になったときに先方から問い合わせが入る。必要になったときにはじめに頭に思い浮かぶ企業になることが、重要なのである。
専門特化した企業が挙がりやすい。

専門特化せよ。

(続く)

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