ワークライフバランス

セミナー講師陣の売上UPノウハウ集

これからの人口減少社会の中、企業の労働生産性を向上させるための方法として、「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」という考え方が、今注目を集めています。これは仕事と生活のバランスを図ること(育児支援や長時間労働の改善など)で、労働者が仕事や会社への満足感を高め、持てる能力を最大限引き出したり、やる気を向上させたり、ストレスを軽減させたり、常習欠勤を減少させたり、また、優秀な社員が定着したりその効果をあげ、結果として労働生産性を向上させると考えられるからです。

国の考え方

我が国は、低い出生率、高い平均寿命の中、世界でも類のない少子高齢化社会・人口減少社会に突入しようとしています。
こうしたマクロ環境の中、「平成19年労働経済の分析」によれば、国は以下のように考え方を示しています。「持続的な経済の成長を実現していくためには、労働者がそのもてる能力を十分に発揮することで高い労働生産性を実現し、より多くの人々によって社会を支えるという視点から就業率を高めていくことが不可欠である。あらゆる人が参加できる柔軟性をもった雇用システムの下で、仕事を通じて職業能力を高めることができ、個々人の状況にも配慮しつつ生活時間とのバランスのとれた柔軟な働き方を実現していくことは、人口減少社会という我が国のおかれた環境下において、取組むべき重要な課題であるといえるだろう」
つまり、以下がポイントとなります。
●高就業率(失業率を低く抑える政策からの転換)の実現
(人口が減るんだから、老若男女のできるだけ多く人々に仕事をしてもらい、就業率を高める)
●ワークライフバランスの視点
(会社は、個々の労働者の仕事と生活時間のバランスに配慮する)
●労働生産性の向上への期待
(労働者がそのもてる潜在能力を十分に発揮することで高い労働生産性を実現させる)

今、なぜワークライフバランスか?

①労働者の意識が変化してきているから
「国民生活に関する世論調査」(内閣府、下記グラフ参照)から、収入と自由時間についての考え方の推移をみてみますと、傾向としては、「収入をもっと増やしたい」とする者の割合が徐々に低下し、「自由時間をもっと増やしたい」とする者の割合が次第に高まっており、その差はわずか10ポイント程度に縮まっており、労働者の意識が変化していることが分かります。

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ワークライフバランス図表
②人材のリテンション(引き留め策)になるから
日本は今、人口が減少していく時代に突入しました。このような中当然ながら、企業の働き手である労働者の人口(労働力人口)も減少していきます。(下記グラフ参照)

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ワークライフバランス図表2
平成18年労働経済白書によると、2000年~2030年の30年間で約1,170万人の労働力人口が減少すると予想されています。労働力人口の減少は、何を意味するのでしょうか? そうです、それは“採用”が益々困難になってくるということです。人が採れないのであれば、人に辞められない努力が必要になります。ワークライフバランスの考え方を企業の文化や制度に導入することで、労働者の満足感を高めたり、辞めざるを得ない諸事情(女性の場合:出産育児など)を廃除することができれば、人材の定着化を図ることができます。ちなみに、第2回21世紀成年者縦断調査(平成15年 厚生労働省)によると、離職した女性の退職理由は、「出産・育児のため」が19.7%と最も多くなっています。
③企業の労働生産性が上がると考えられるから
労働者の意識が変化する中、企業がワークライフバランスの考え方を積極的に導入し、労働者の多様な働き方へのニーズに対応することで、労働者は仕事への満足感や就業意欲(モチベーション)を高め、また企業へのロイヤリティを高めるようになります。こうした活動は、結果として労働者一人ひとりの生産性を高めることにつながると考えられます。

まずは、できることから始めよう

「ワークライフバランス」といっても、難しく考える必要はありません。特に中小企業の場合は、経営者の判断ひとつで簡単にできます。既に実行されている企業も多々あります。

【今日からできるワークライフバランスの例】
①早帰りデー(ノー残業デー)の導入
毎週○曜日は、早帰りデー(ノー残業デー)と決め、朝から全員で協力し仕事が速く終われるように工夫をさせます。人間は放っておくと、楽な方やマンネリ化の方に動いていくものです。一声掛けるだけで、ぜんぜん働き振りが変わってくるはずです。
②年次有給休暇の推進
年次有給休暇は、法律で認められている労働者の権利です。しかしながら、その年間取得日数は全国平均で8.4日(取得率47.1%)に過ぎません(厚生労働省調査)。年次有給休暇をある程度取得させることは、仕事や会社への満足感につながり、長い目で見れば労働生産性の向上につながります。また、不正防止やジョブローテーションの観点からも有益なものと考えられます。
③職場の意識づくり
一例をあげると、法律で育児休業は定められており、一定の要件に該当すれば男性でも育児休業は取得することができます。しかし、配偶者が出産した場合の男性の育児休業の取得は1%にも満たない状況です(貴方の会社ではどうですか?)。これは男性労働者本人の意識も問題ですが、職場の雰囲気も大きく影響しているものと考えられます。
経営者や管理職の方は、是非、定期的に朝礼等で「育児休業は男性も取得していいんですよ」と一声かけてください。そこまでいかなくても、「たまには早く帰って、育児を手伝いなさい」と声を掛けてみてはいかがでしょうか?取得しやすくなるのは勿論のこと、声を掛けてもらうだけで、取得する・しないにかかわらず、会社に対するロイヤリティは高まるはずです。
但し、注意すべきはワークライフバランスは、既婚者だけのものではありませんので、単身者などにも配慮が必要です。

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